2007-11-26

精子と中心体

ヒトの中心体は精子由来らしい。
卵子では中心体が消滅しているのだそうだ。

中心体というのは、細胞分裂時に重要な働きをしている。
精子と中心体の関係が分かれば、オスメス分化の謎に迫れるかも知れない。
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<顕微鏡で見る精子の様子:リンクより引用>

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●精子の構造
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<画像はウィキペディアより引用>
精子は、DNA のつまった頭部、ミトコンドリアの集合した中片部、べん毛からなる尾部から構成されている。頭部が遺伝情報、中片部が運動のためのエネルギー供給、尾部が運動機能を担っていると考えられる。

中心体は、頭部と中片部の中間に位置し、中心体から中片部のミトコンドリアと尾部のべん毛が延びている。
ちなみに、精子がつくられるプロセスは以下の通り。
a) 精細胞のゴルジ体が融合をおこして‘先体’を形成する。
  ※先体というのは、精子の先端部。卵子への侵入に必要な 酵素を産生・分泌する。
b) 中心体が先体と反対方向(後方)に移動し、そのうちの1つが伸長して運動の
  ための‘鞭毛’を形成する。
c) 先体と鞭毛の成長に伴い、精細胞の細胞質は後方に移動し、ミトコンドリアが
 鞭毛の周りに凝集し、1つに融合して、鞭毛にらせん状に巻きつく。
d) 余分な細胞質が捨てられ、精子が完成する。
リンクより引用>

●卵子の構造
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<未成熟な卵子(卵核胞期) :リンクより引用>
>卵子は卵巣の中で減数分裂第1分裂の前期のままで細胞分裂を停止した状態にいます。この時の卵子の核の状態は卵核胞期といわれます。中央に大きな円状に見えるのが卵核胞です。周囲に見えるのは卵子の栄養などを司る卵丘細胞(顆粒層細胞)です。

要するに、卵子では遺伝情報を伝えるDNA核と栄養を司る細胞質しかない。卵子には、精子に見られる中心体がない。

●精子と卵子の構造的違い
前回のエントリーでも触れられたとおり、精子は運動機能、卵子は栄養を蓄える機能に役割分化した配偶子である。その構造的な違いは、そのような役割分化によって説明されると思われるが、最大の違いは、中心体の有無ではないだろうか?

●受精における中心体の働き
「受精卵の分裂の分裂極は精子が持ち込んだ中心体に由来する」という「受精卵中心体の精子由来説」は、1887年にTh. Boveriによって提唱されているが、その検証については、未だ研究途上であるらしい。(リンク参照)

マウス受精卵の中心体は卵子由来と言われている。哺乳動物のなかで唯一、げっ歯類(マウス)の精子には中心体が存在しないらしい。しかし、逆に言えばマウスが例外で、一般的に哺乳類の中心体は精子由来である。

受精後の細胞分裂においては、中心体から星状体や紡錘糸(微小管)が形成される。中心体は、有糸分裂において染色体を分配するという重要な役割を担っている。中心体は、生命の統合器官のひとつと言ってもいい。(リンク参照)

哺乳類の中心体が一般的に精子由来であるとすれば、それには必然的理由があるはずだ。次回のエントリーでは、中心体が精子由来なのはなんで?の謎に迫る予定です。お楽しみに。

List    投稿者 fkmild | 2007-11-26 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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