棘皮動物の不思議
今回は棘皮動物(きょくひどうぶつ)について勉強してみたいと思います。
棘皮動物ってなに と思われた方もいると思います。
これは、針(ハリネズミ)のような皮をもった動物ということになりますが、実際にはウニと類縁関係にあるナマコなどのトゲをもたない動物も、棘皮動物に含まれています。
棘皮動物とはウミユリ類、ヒトデ類、シャリンヒトデ類、クモヒトデ類、ウニ類、ナマコ類の6つのグループに分けられる。現生する棘皮動物はこれら6綱のみだが、その他多くの絶滅した綱が知られている。
化石は古生代以降に発見され、その量は動物化石としては多い方に属する。ウミユリやウニを主成分とする石灰岩もあるほどである。
では、その生態はどのようになっているのでしょうか?
その前にポッチ とお願いします。
棘皮動物の特徴
1. 幼生期は左右相称だが、変態を経て多くの棘皮動物が5放射相称の成体となる。頭部がなく、まとまって明確な感覚器もない。
2. 体表に管足と呼ばれる細管をもつ。管足は水管系と呼ばれる棘皮動物特有の器官系に属し、管内は海水に近い成分の体液で満たされている。水管形から送られる海水によって管足は伸び縮みし、移動、摂食に用いるほか、呼吸器や感覚器官の役割も果たしている。
3. 神経系はあまり発達しておらず、脳がなく、環状神経と五本の放射神経が中心となっている。
4. 炭酸カルシウムを主成分とした多数の細かな骨板や骨片からなる骨格をもつ。
5. 多くの棘皮動物は再生能力をもつ。
6. 潮間帯から深海まで、熱帯から極地に至るあらゆる海域に生息する。淡水産、陸生の種はない。
この他の特徴としては、
7. | 有性生殖が基本で、分裂増殖する種も存在。 | |
8. | 雌雄異体が基本で、一部雌雄同体も存在。 |
などが挙げられます。
ヒトデの不思議
似たような形に見えるヒトデにも雌雄があります。
その生殖は多様性があり、有性生殖だけでなく、雌のみで増える単為生殖と体盤の分裂あるいは腕の自切による無性生殖があります。
つまり、精卵分化したにも関わらず、有性生殖だけでなく無性生殖も行うという可逆構造を持っています。
有性生殖では、メスは一匹に付きおよそ1000万個の卵を海中に放出します。同時にオスから放出された精子と受精した卵は、成長していきますが、この頃の幼生はまだ五角形の形をしていません。
私たちがよく見るヒトデの形になるには約1ヶ月かかります。
さらに、ヒトデには恐るべき能力が
上記5.でも述べたように、なんと、ヒトデは切れた腕をトカゲのように再生できるだけではなく、切れた腕からも本体を再生することが出来るのです
これは、生殖細胞を持つ本体の方であれば、再生されて有性生殖が可能というのは分かりやすいですが、生殖細胞を持たない腕が再生されても有性生殖が可能ということを示しています。
つまり、有性生殖を行い、かつ再生能力のあるものについては、どこで切断されても生殖細胞を形成できるという生殖原細胞とも呼ぶべきものが個体の全ての箇所に万遍なく存在していると思われます。
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