2007-07-03

大腸菌の不思議

単細胞生物かつ無性生物は、分裂しながら増殖していくと捉えがちですが、今回はちょっと変わった無性生物の生殖事例を紹介します。 😀
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<ウィキペディアより引用http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C>
その生物の名前は、 『大腸菌』です。
大腸菌は、グラム陰性の桿菌で通性嫌気性菌に属し、環境中に存在するバクテリアの中で主要な種の一つです。
この菌は腸内細菌でもあり、温血動物(鳥類、哺乳類)の消化管内、特に大腸に生息しています。
大腸菌を代表とした細菌類には、 『性』というものがありません。
性は生物の生殖にとって必ずしも必要なものではないのです。
前回のレポートにもありましたが、無性生殖を行う生物は、分裂することによって増殖していきます。
もちろん生まれる子はすべて、親と全く同じ遺伝情報を持つクローンです。
今回紹介している大腸菌も、無性生物の原核単細胞生物で、分裂することで生殖を行っています。
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大腸菌は、分裂によって生殖を行います。
条件さえ良ければ20分に1回の割合で分裂し、その結果、1個の大腸菌が9時間で1億個体にまで増殖するそうです。すごいっ
例えば、1匹の大腸菌は、分裂を繰り返して急激に個体数を増やしますが、突然変異を起こしたものを除くとすべて遺伝的には全く同じコピーに過ぎません。

ところがところが、条件さえ整えば、無限に分裂を繰り返すように思える大腸菌も、 『接合』を行うらしいのです。

なんで??? 

ちなみに接合とは、後日詳しくレポされると思いますが、簡単に説明しておきます。
接合とは・・・
『細胞間で生じる現象のひとつで、二つの細胞が互いに融合し、遺伝子の交換などを行い、新たな組み合わせを生じさせること。』

接合って、有性生殖にのみみられる現象だと想っていたのでびっくりですね。
単純に、分裂すれば生殖できるのなら、接合する必要無いじゃん!!と想うのですが、実は秘密がありました・・・。

大腸菌のような無性生物には当然、オスもメスもありませんが、大腸菌にはF因子と呼ばれる遺伝子を持つ菌と、持たない菌があるのです。
この二種類の大腸菌がお互いに近づくと管が伸びてお互い近づけあい、F因子を持つ菌からF因子がその管を通して持たない菌に移ります。

F因子を移された菌は、今度はF因子を持っている菌として他の大腸菌にF因子を移していくことができるようになります。 

このF因子はプラスミドと呼ばれる染色体ではない小さなDNA分子として存在しています。また、この接合によってF因子が移動するときには、30から100の遺伝子が伝達されます。


分裂する時にF因子を失う個体がいる?? 🙄

それって、突然変異?コピーミス?

接合の頻度はそんなに多くなく、100万回の1の低頻度で発生するらしいです。

しかし、なぜ、接合するのかの答えにはたどりついていませんね。。。 🙁

ここからはあくまで仮説ですが、大腸菌の接合する頻度が低頻度であることから考えてみても、大腸菌の生殖における基本戦略は『分裂』であると行って良いと思います。

大腸菌は、同類同者をたくさん増やすことで、種の保存の戦略をとっている。
そうだとすれば、F因子を持たない個体は、欠損をはらんだ個体。
→F因子を持たない個体がそのまま分裂すれば、同類他者が増殖→規定戦略から外れる。
⇒どうする?
⇒分裂の際のコピーミス?(or突然変異)を、即座に修復する過程で、 『接合』を行う。


と考えられないだろうか?

学説では、大腸菌の接合が、有性生殖の起源という説もあるので、ここらへんは、もう少し調べてみる必要がありそうですね。

【参考】
ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%85%B8%E8%8F%8C#.E7.97.85.E5.8E.9F.E6.80.A7.E5.A4.A7.E8.85.B8.E8.8F.8C
生命と進化 http://green-forest.hp.infoseek.co.jp/seimei-3.htm   

以上やっさんがレポしました。 次回は、酵母菌の事例を紹介します。
お楽しみに!!

List    投稿者 marlboro | 2007-07-03 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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