2007-07-28

生命体の中で起きる水素結合とは

先日のなんで屋劇場は生物シリーズの第2回「分裂と生殖のしくみ」を扱いました。
深い内容で難しい !という声もありましたが、自然の摂理を理解する上で避けて通れない生物の根幹部分が多く語られました。勉強意欲が湧いた人も多いと思います。その一助になればと今日から連続で6回、6人のメンバーでなんで屋劇場をトレースして行間を埋めていきたいと思います。

まず初回は水素結合について。
なんで屋劇場では生化学反応がなぜ多彩に可能になったのか?その秘密は水素結合にあると言われております。
>生命現象は複雑な分子間の巧妙な相互作用によっているが、水素結合はそうした相互作用を選択的かつ効率的に行う上で極めて重要である。生物中での微妙なコントロールの大部分がこの水素結合によっていると言っても過言ではない。水素結合は共有結合よりずっと弱いが、むしろこの弱くかつ方向性を持つという性質は生体内で次々とダイナミックにコトを運ぶ上で非常に都合のよいものである。水素結合とは生命の活動を支える結合と言える。~著書「暗記しないで化学入門(平山 令明氏)」から引用::::水素結合が生命体を維持するメカニズムとは?
さて生命体で水素結合がどのように役立っているか具体的に見ていきたいと思います。
細胞の生物学さんのHPから「生命の科学的基礎」のページより生命体の水素結合について紹介していきたいと思います。
まず最初に、生命体とは化学反応の連続であるという認識をもってください。私たちの体の中はまさに小さな化学工場のように様々な化学反応が起きながら生存しているのです。
生物を構成している元素は、地球上の物質を構成している元素と何ら異なることはない。化学で学んできたこと、これから学ぶことが、生物学を理解するための基礎となる。化学の詳しいことは、化学科のおこなう講義や実習に任せることにして、ここでは生物学を学ぶために必要な、最低限のことを学ぶことにする。
このような書き出しで始まるこのページには生体に関る3つの水素結合が書かれています。   h2o2-207.gif
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>生体を構成している分子の中で、割合が一番多いのは「水」である。生体に占める水の割合はおよそ70%で、90%を越える場合もある。すでに、生物が生きていけるのは分子間の相互作用による機能のおかげである、と書いたが、この相互作用は水という媒質の中で起こるのである。
⇒生命体の化学反応は全て水という媒質の中で起こる。←これ基本!
>そのため、水分子の性質を理解するのきわめて重要である。水分子は地球上、どこにでもあるきわめてふつうの分子だが、非常に特異な性質を持っている。生物が生きていくためには、この特異な性質がきわめて重要なのである。
 水分子の特異な性質は何だろうか。それは、水分子が分極していること、水分子同士が水素結合によって結合できることである。

>水分子のこのような性質のために、分子量が小さいにもかかわらず水分子はきわめて粘性が高く、また沸点も氷点も高い。
 一方、この正と負に帯電した水素原子と酸素原子が、タンパク質分子などの表面の電荷を帯びた原子群と水素結合をつくるので、水は電荷を帯びた大きな分子を溶かす、良好な溶媒となる。

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⇒たんぱく質と水は水素結合により一体となり水に溶かすことで生体内にたんぱく質を送り込む事ができる。
☆また生命体の基礎となるたんぱく質であるが、4次の結合を行って細胞液や血液、筋肉、皮膚などをあらゆる生体を作っている。その4つの結合様式を簡単に見ていきます。
一つ目がアミノ酸分子をペプチド結合によって長い鎖に一直線に繋いでいる形態
2つ目が水素結合である。ペプチド結合によって電荷を帯びたたんぱく質の鎖が水素結合によって結合される。これは水の結合よりはるかに弱いC-H・・・Oの結合によって成立している。これによってたんぱく質の分子は立体化されることになる。
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3次、4次の結合は省略します。
⇒たんぱく質は水素結合により立体化しており、いくつもの結合可能性を無数に探り出し必要な機能に応じた形態をRNAの指令に基づき作り出している。
☆また最後に紹介するのが核酸でありDNAである。
>DNAは、こうしてできた2本のポリヌクレオチド鎖が逆平行に寄り添い、つきでた塩基の間に水素結合が作られて結合した、二本鎖の分子である。水素結合によって結合できる塩基の君合わせは決まっていて、AとTの間には2本、GとCの間には3本の水素結合ができ、この組み合わせでしか水素結合はできない。DNAの場合は、タンパク質の場合と異なり、この構造しかとらない。ある意味では単純である。そのため比較的安定な構造となる。
一説によるとDNAの場合はRNAに転写する際に最初の塩基から最後の延期までを自ら水素結合を切ってRNAに近づき転写したあとまた元の場所に戻るというアクロバットまでしているらしい。
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⇒DNAの水素結合はDNAを作り出したり、組み替えられることに使われており、同時にRNAに転写する仕事を司っている。
このように生命体で水素結合が果す役割を3つあるようです。
水に溶けて分子を繋げて生命体の設計図を作り出すこと+生命体を作り上げること+水に溶けて物質を運び生命体を維持すること。
さて次は水に溶ける原理です。お楽しみに!

List    投稿者 tano | 2007-07-28 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

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