2007-05-29

人体と砂糖

人体のミネラルの中でも、なじみの深いカルシウム。骨や歯の材料であり、神経伝達物質でもあります。重要なミネラルだけに、体内のカルシウム濃度は常に一定に保たれています。その重要な役割を果たしているのが骨で、体液中のカルシウム濃度が下がると骨からカルシウムが放出されます。
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(この図はカルシウムその基礎・臨床・栄養カルシウム代謝とその調節より転載しました)
この大事なカルシウムを破壊するといわれているのが砂糖。皆さんも清涼飲料水を飲みすぎると骨が溶けるという話を聞かれたことがあるのではないでしょうか。それは、どの様なシステムなのでしょう、気になった方は応援お願いします。
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わたしもどんな仕組みで清涼飲料水が骨を溶かすのか不思議だったのですが、砂糖が代謝される過程でカルシウムが消費される仕組みを紹介しているサイトがありました。
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『Natural Foods & Macrobiotics 「砂糖」-白砂糖の害』
砂糖→グリコーゲン→ブドウ糖→ピルピル酸
           ↓(不完全燃焼)
           乳酸
第1段階で砂糖の不完全燃焼が乳酸となり、血液を酸性に傾ける。そこで中和のために血液中の重炭酸イオンが消費される。この重炭酸イオンでも足りなくなると、骨の成分となるべき炭酸カルシウムが使われる。
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他にも、砂糖の害を指摘するサイトはあちこちにあります。
砂糖昭和20年代では1年で一人分の消費量は 300 g でした。平成10年代では 19000gを超えているそうです。
砂糖もいいけれど摂りすぎるとこんなに害がある 砂糖の摂りすぎによる最大の害は肥満
このようなサイトがある一方で、砂糖の害は都市伝説だと砂糖を擁護するサイトもありました。
砂糖への疑惑の払拭
これによると、砂糖の代謝の過程で乳酸などが増え、バランスをとるためにカルシウムが消費されることは無いそうです。根拠は、血液のphは常に一定に保たれており、食べ物によって変動することはない。だから砂糖を食べてもカルシウムが消費されることはないという主張でした。
これも、一見もっともらしい主張ですが、血液のphを一定に保つために何らかのシステムがあるとしたら、やはりphの変動を抑えるために体内の何らかの物質が消費されているはず。一定に保たれてるから大丈夫という論理は、どうやって一定に保っているかを説明し、その過程でカルシウムは消費されていないことを明らかにしてくれないと論理としては不十分でしょう。
phを一定に保つためにカルシウムが消費されるという説明の方が、論理的には明解です。
この主張をしているのは「砂糖を科学する会」という団体のようですが、どうも、砂糖工業会などの大きな支援があるようです。そのほかにも、砂糖は肥満の原因ではないという主張もしていますが、これも論理のすり替えが感じられる。
例えば、「砂糖のエネルギーは、他の糖質と同様に1g当たり4Kcalで特別に肥満になる要因はありません」と主張している。
疑問その1、糖質はご飯なのか?ご飯1gと砂糖1gは同じカロリーだろうか。ご飯にはでんぷんのほかに水分や繊維質、たんぱく質など他の栄養も含まれているだろう。糖質という言葉を使って、ごまかそうとしていないか。
参考【ご飯は高カロリーか?】 茶碗1ぜん(約150g)で222kcal(これによれば、1g1.5kcal)
疑問その2、甘いものは間食として必要以上に食べてしまうから肥満の元になると思う。必要以上に食べるのが悪いのであり、砂糖が悪いのではないという主張は問題のすり替え。砂糖は明らかに食べすぎを招く食品だと思う。
他にも、糖は唯一の脳のエネルギー源で、砂糖は手早くエネルギー補給できる優秀な食品といっているが、人類が脳を発達させた時代には、砂糖など無かった。この栄養過多の時代に、脳のエネルギー不足を心配するのはナンセンスのように感じる。
砂糖を摂取することでカルシウムが過剰に消費されることは無いのかもしれない。しかし、人体にとって大事なミネラルバランスを考えたときに、砂糖を大量に使ったケーキなどのお菓子や清涼飲料水を、好きなだけ食べるような食生活は、体に良くないことは明らかだろう。そして砂糖の持つ甘みは、ついつい過剰に摂取させてしまう効果を持つ。
砂糖は、さときびやてんさい等の自然食品から、繊維質やミネラル、ビタミン、たんぱく質などの様々な栄養分を全て取り除き、甘みとカロリーの塊である糖分のみを抽出した人口物質である。口に入れれば脳に快感が生起し、必要以上に摂取してしまう人口物質であり、極端に言えば、一種の麻薬であるともいえるのではないだろうか。

List    投稿者 nodayuji | 2007-05-29 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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