2007-04-28

原猿の進化

世間は今日からGW!
GW中のBiologocal Journal我々=霊長類の原点に立ち返って原猿シリーズをお届けします!
それでは、まずは霊長類の進化系統樹についてのおさらいから。
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図 霊長類の進化系統樹
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■そもそも原猿とは?
原猿は霊長類の中でも原始的なサルです。
特徴としては夜行性単独で生活する種が多いこと。
現存する原猿には、ツパイ、メガネザル、ロリス、ガラゴ、キツネザルなどがいます。
大きさはネズミ大から中型のイヌぐらいまでで、主に虫やトカゲなどを食べます。(キツネザルは植物食)
それでは、原猿の誕生から真猿へ進化する過程はどのような外圧状況だったのでしょうか?
■約6500万年前(白亜紀末期頃)
・霊長類の進化は、恐竜絶滅後に始まりました。
我々のご先祖様である原モグラが、大量繁殖したネズミに追われて樹上に逃避!
後ろ足の指で、手と同じように枝を掴めるようになった原モグラは、樹上に棲息するに至ります。
これが後に、地上(半地下)を住処とする原モグラから樹上を住処とする原猿へと進化していったのですね。
ちなみに霊長類の祖先と考えられているのは、白亜紀後期から存在していたプルガトリウスという動物です。
※プルガトリウスについては、後日、詳しくお伝えします。 😀
■約5500万年前(暁新世末期)?
・プレシアダピス類の衰退と呼応するかのように、アダピス類とオモミス類が出現。
アダピス類から現生の原猿類(キツネザル類・ロリス類)が進化し、オモミス類からメガネザル類と真猿類(ヒト・類人猿・旧世界ザル・新世界ザルを含むグループ)が進化したと考えられています。
■約5300万年前~3400万年前(始新世)
・真猿につながるオモミス類は、始新世に繁栄します。
・始新世には現在の温帯林が北極海沿岸に、亜熱帯林が北ヨーロッパや北海道まで広がっていて、著しい温暖期でした。
・真猿類の一部は、4000~3000万年前頃にアメリカ大陸に移り新世界ザルの祖先となります。南米の最初の真猿類の化石は2500万年前のものが見つかっています。
ちなみに、オモミス類が、集団猿であったかどうかはよく分かりません。
(たぶん、原猿と同じく単独猿? 🙁 )
この時代(始新世)が、かなりの温暖な気候であったことを考えると、この時代に、我々のご先祖様である原猿段階のサルが樹上の世界に大繁殖をしていったのではないでしょうか。
おそらく、この時代に立体視(目は顔の正面)指を持った手の発達など、樹上に適応するための機能を進化させていったと思われます。
■3400万年前頃(始新世末から漸新世初期)?
・この時代に急速に寒冷化が進み、ヨーロッパ、北米で霊長類が絶滅。分布が低緯度地域に限定されてしまいます。
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図は現在の霊長類の分布(図はにほんまつ動物病院~サルがサルになった日~よりお借りしました)
以上、原猿→真猿の進化過程を押えてみました。
まだまだヒトに至る道のりは長いですが、我々も進化積層体
原猿の外圧状況を押えることは、我々の原点を探る意味でもあるんですね。
明日のエントリーでは、「原猿が手に入れた樹上の世界って?」をお送りします。

List    投稿者 shimicho | 2007-04-28 | Posted in 未分類 | 3 Comments » 

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コメント3件

 老婆心 | 2007.06.22 12:46

>膜を形成することで、好気性細菌(ミトコンドリア)、葉緑体(シアノバクテリア)、小胞体(原始真核細胞)などを取り込むことが可能となり、共同的な機能分化を促進することが出来たのではないか。
そんなこと昔から言われていますよ。自分が初めて考えたかのような書き方は科学的にフェアではありません。訂正してください。

 通行人 | 2007.06.22 12:56

図版の無断使用ではないのですか?

 びん | 2007.06.22 16:51

老婆心さん、通行人さん、コメントありがとうございます。
老婆心さん>
「そう考えたほうが、『膜を形成することで、好気性細菌(ミトコンドリア)、葉緑体(シアノバクテリア)、小胞体(原始真核細胞)などを取り込むことが可能となった』という諸説と整合する。」
とします。
通行人さん>
出典の紹介をしました。

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