2007-02-11

番外編 アクア説って⇒産声って⇒産湯って

>出産の時に、産湯につけると「オギャー」と第一声を発して、呼吸を始める。http://www.biological-j.net/blog/2007/01/000148.htmlという記述に、産湯と産声ってどういう関係なの?ということで、調べてみました。
http://baby.goo.ne.jp/member/ninshin/yoshu_osan/6/04.htmlを見ている限りでは、産声は、産湯につける前(誕生と同時)からあがっているみたいです。
赤ちゃんは、「オギャー」と産声をあげて初めて肺が膨らんで呼吸します。
それまではへその緒から酸素をもらいます。それを可能にしているのは、お母さんと胎児をつなぐ胎盤なんです 胎盤にはお母さんの血が満たされた状態になっていて、そこに胎児の血管をつつんだ絨毯の毛のような細かな絨毛が漂っていて、そこで酸素や栄養の交換をしているのです。母親の血と胎児の血は混じり合うことはありません。
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↑画像は「プレママタウン」さんからお借りしました。
だからお母さんのおなかのなかでは胎児は息をしていない(息をとめている)生まれ出て初めて呼吸をはじめるのです。アクア説の根拠の一つになっている赤ちゃんが水を怖がらないのは、お母さんのおなかの中では羊水に浮いていて同じような環境だったから安心感があるのだろうし、もともとおなかの中では息を止めていたのだから本能的に息を止めることを知っているのは当たり前のような・・・。
あかちゃんだってすこし大きくなってコドモになったら水こわがりますし・・・どうもアクア説の根拠はいまいち説得力がないなと思いました。
ところで、産湯についてしらべてみるとそもそも産湯の習慣がない国などもあるようです。
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デンマークでは産湯を使いません。胎脂は自然に吸収されるのを待つのがよい、と言われています。従って、生まれてすぐのヌルヌルのわが子も、体を拭いてもらうだけでした。初めてお風呂をしたのは、生まれてから3日目のことでした。その後も、週に3回くらいのペースで十分だと言われ、日本とは違うということを感じつつも、毎日入れないといけません、と言われるより気分的には楽でした。http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report2_207.htmlJMM高田ケラー有子さんのエッセイより
日本のとある産婦人科医も・・・
ところで、私の医院では生まれてすぐの産湯はつかわせないことにしている。なぜなら生まれたばかりの赤ちゃんは体温が下がるのが一番苦手なのである。そのため、体中にベトベトの脂(胎脂という)や、血液や羊水を付けてでてくるのである。この脂などが体温の下降を防ぐ役割があるということが医学的にわかっている。「杉浦幸一の診察室の窓 」より
さらに「胎脂」について調べてみると・・・

生まれたばかりの子どもの体表は、胎脂(注4)でカバーされています。胎脂は母体でつくられて羊水中に放出され、それが胎児の皮膚についたものか、胎児の皮膚から分泌したものか不明ですが、現在では後者と考えられているものなのです。
 胎脂は、生まれたばかりの赤ちゃんのやわらかい皮膚に、薄いフィルムになって付着し、皮膚の細菌感染症を防いでいます。この感染防禦の機序(注5)は、たんに機械的なバリヤー(注6)として細菌の侵入を防ぐばかりでなく、その中にふくまれる化学成分、とくに脂肪酸がばい菌を殺したり、生活力をおとしたりするのに重要であると考えられています。したがって出生後数日間、生まれた赤ちゃんに産湯をさせない病院も、外国ではみられるのです。
 現代の産科学や新生児学では、新生児の免疫機能の未熟性を重要視して、清潔な産室での分娩法を推進してきました。そのため新生児感染症を激減させましたが、同時に分娩直後の母と子の触れあいを遠ざける結果となってしまったのです。
 先進社会で生まれた子どもは、産湯をつかい、産着にくるまれて、母親に顔をみせるや、新生児室に移されてしまうことが多いのです。麻酔で分娩したら、母親はわが子の顔をみない場合も少なくないのです。母と子のきずなを確立するのに重要な機会をミスする結果ともなっているのです。自然は、生まれたばかりの子どもが母親にだかれてもよいように、少々のばい菌なら対処できるように、2重にも3重にも免疫学的にまもっているのです。Child Resarch Netより

「胎脂」って赤ちゃんの皮膚を守ってくれるものだったんですね・・・自然の摂理ってうまくできているんだなあ~と感心させられます。
医学のほうでも過度の清潔主義はかえってよくないことを認識してきているんですね~ 😮
体温の低下を防いだり皮膚の免疫を守っている胎脂は水中ではすぐ洗い落とされてしまうように思います。もし水の中での適応ということなら皮膚そのものの脂肪を増やそうとするのではないでしょうか。ますますアクア説の根拠は薄いかも。。。

List    投稿者 bunchan | 2007-02-11 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

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コメント2件

 匿名 | 2007.03.24 18:51

面白い記事ですね。答えをみてなるほどと思いました。

 medicalteknika | 2007.03.27 6:59

勉強でお寄りしました

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