2007-02-07

人類の脳容量進化の謎

カタワの猿から人へと歩み始めた人類は、前回までのレポートにあるように、逆境、逆境、逆境の連続を乗り越えてなんとか生き延びてきたというのが実態です。
一方で、人類が逆境を乗り越えながら進化していく過程で、脳の大きさに変化が現れている点は注目に値します。
人類と共通の先祖を持つチンパンジーの脳容量・・・約350~400cc
350万年前のアウストラロピテクス(猿人)・・・・・約375cc
190万年前のホモハビリス(原人)・・・・・・・・・約750cc(旧石器を使う)
150万年前のホモエレクトゥス・・・・・・・・・・約950cc(旧石器を使い、史上初めて火を用い簡単な言葉もしゃべれたらしい)
25万年前のホモサピエンス~現代人・・・・・・・・・・・・約1500cc

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出典:別冊日経サイエンス151「人間性の進化」
そこで今回は、人類の進化の歩みと『脳の大きさ』との因果関係についてレポートしてみます。 😛
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因みに哺乳類では、体の大きさに対する脳の大きさを比率で見ると、
有袋類(カンガルー等)<食虫類(とがりねずみ等)<有蹄類<食肉類<原猿<真猿や類人猿<人
となるそうです。
なぜ、人類の脳が、他哺乳類と比べても圧倒的な大きさを獲得できたのでしょうか

一般的には、人類が、これだけ急速に脳を増大できたのは、二足歩行で手が自由になり、道具を使えるようになったからという説が有力らしいのですが、それだけでは説明がつかない事実があります。↓
人類の祖先は、420万年前からずっと二足歩行していたのにもかかわらず、350万年前の猿人の脳容量は、ほとんどチンパンジーと変わっていない!! (というより、チンパンより小さい???)
となると、二足歩行ありきで脳の進化がおこったという学説は論理矛盾しています。
しかし、脳容量が大きくなっていったのは紛れも無い事実です。何か秘密がありそうです。さらに突っ込んでみましょう
そもそも、体の大きさはそのままで脳容量を極端に大きくしていく適応方法は、生物原理を鑑みても、かなり危険な行為なのです。
例えば、
・頭が重くなると、重心に偏りが起こり、体を支えられなくなる。 満足に動けない。
・胎児の頭が大きくなると、胎児が骨盤を通れなくなり、出産がとても困難。
などなど・・・。
生物としては機能不全に陥ってしまう。 😥
それでも、あえて人類が、脳容量を大きくする(頭を重くする)適応を試みたのは、ズバッと答えると、『生きるため なのです。
以前のレポートにあったように、本能が全く役に立たない(本能では適応できない)人類は、共認機能を唯一の武器とし、共認機能を進化させることで、過酷な逆境に適応していました。
その後、観念機能を獲得できたのも、本来、同類に向けていた共認機能を自然に向けることで、自然と同化し、精霊(=科学法則)を観ることができたのも共認機能の進化ゆえです。 😮
共認機能も観念機能も脳回路に属しているので、それらを進化(複雑化)させれば、当然、脳容量も大きくなります。
人類は、生きていく上で、リスクを抱えながらも、脳を大きくしていく(共認機能を進化させていく)適応戦略に一縷の望み(=可能性)をかけたと考える方が自然です。
(※観念機能の獲得時期は、旧石器を使い、言葉を話せるようになったことから見ても、原人以降だと思われます。 脳容量が格段に大きくなっている。)
人類に限らず、進化の過程では、常に100%の死か0.01%の可能性の中で、ぎりぎりの選択を迫られます。
わずかな可能性が実現すれば『進化』だし、実現しなければ『絶滅(淘汰)』。
僕たちが、今こうして生きられるのも、奇跡とも言えるわずかな可能性を紡いできた人類の先祖がいたからこそです。
そのような、ご先祖様に改めて 感謝 の念が沸いてきますねっ。
以上、やっさんがお送りしました。

List    投稿者 marlboro | 2007-02-07 | Posted in 4)サルから人類へ…2 Comments » 

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コメント2件

 こん | 2007.03.24 13:27

タミフルってどんな材料でどんな化学物質なのでしょうか?
異常行動は明らかに、脳幹などの統合中枢の脳内に入り込み、悪さをしていると思います。その作用はどんな構造なのでしょうか?
調べてみますが、教えてください。

 匿名 | 2017.08.17 17:34

勉強✏になりました。

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