2006-12-11

人類は白目をもつ唯一の霊長類

■原猿→真猿、視覚機能の進化
■視覚の進化、猿の表情が豊かなのはなんで(共認機能の進化)①②
と続いていますが、双方に関係する特徴が人類にはあります。
それは、霊長類の中で、唯一人間だけが、白目を持っているということ。
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「目は口ほどに物を言う」「流し目」「色目」「伏目」「上目」「血眼」「目勝つ」「白目をむく」「目が飛び出る」
などなど、目にまつわる人間の感情表現は、他の顔のパーツ、口・鼻・耳とは比べ物にならないほど多様です。
目とコミュニケーション機能に関して面白い研究がありました。是非読んでみてください。
コミュニケーション装置としてのヒトの目の進化:http://www.ieice.org/jpn/books/kaishikiji/199906/19990601.html#01
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上記のHPを要約すると、白目をもつことで人類はどのようなメリットデメリットを得たのか、検証しています。
白目があると何処に目があるのか直ぐ分かる。目は急所で本来隠したい部分です。他の霊長類は体毛や肌の色に近い目の色をしていて、目をカモフラージュしている。白目があると、どちらを向いているか明解なので、次の行動が敵に読まれてしまう。デメリットがまず目につきますが、人間は大型化や道具の使用によって、視線のカモフラージュの必要性が低下し、逆に集団内での共同作業の為、言語のような音声コミュニケーションだけでなく視線によるコミュニケーション能力を進化させた。白目があることで、何を見ているのか、次にどんな行動をするのかを集団内で共有できたということです。

List    投稿者 n1ce | 2006-12-11 | Posted in 3)地上へ進出した哺乳類(原猿から真猿へ)No Comments » 

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