2012-06-03

「小さな命が生まれる」体験レポ(1)~子宮内膜が受精卵を飲み込む!?~

おひさしぶりです 😀
さんぽ☆です
      
生物史を追求し始めて、早7年が経ちました
そして、ついに私も、「新しい命」を授かりました
現在、もうすぐ5ヶ月目に入ります。
   
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画像はこちらからお借りしています。→fairica
   
    
この胎児の成長。
直径わずは0.15ミリの受精卵が、受精後38週で訪れる誕生の時には、50センチにまで成長しています。
ものすごいスピードで、お腹の中で生物の進化の歴史を辿っているんです。
妊娠初期のころは、「今は魚類のところまできたかな?」
なんて想像していました
      
この受精から誕生までの変化は、人間が一生の中で経験する最も劇的な日々なんです!!
      
それを身をもって体験できることに感謝です
この機会を、リアルにレポートしながら、生命の神秘を紐解いていきたいと思います

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■過酷な淘汰が行われている精子
    
   
生命は、卵子と精子の出会いで始まります。
膣の中へ射精された精子は、1分間に2~3ミリの速さで卵管へと泳いで行きます。
1回に射精される精子の数は、2~3億
子宮の入口で粘液にからめとられ、6万個程度に減ります。
最終的に卵にたどり着くのは、約100個
このうち卵子の中に入ることが出来るのは、たった1個だけです。
う~む、過酷な淘汰が行われていますね
   
この過酷な淘汰は、精子だけではないのですよ。
卵子も一緒なんです
   
   
   
■卵子も過酷な淘汰が!
   
   
女性は、一生の間に約400個の卵子を排卵すると言われています。
そして、それは毎月1回づつ排卵されるわけですが、そこでの淘汰もすごいです。
    
女性は、胎児の時代から、原始卵胞を持っています。
月経サイクルをもち始めた卵巣の中では、何十万個という原始卵胞の中から、毎月100個くらいの卵子の候補が成長を始めます!
100個って、すごいですね
そして、その候補者たちは、2週間かけて成熟卵胞へと成長しなががら、「だれが、デビューする?負けないわ。」
と過酷な競争をするんです
    
その競争を勝ち抜いた一番健康な卵子が、たった一つだけ「ポン」っと出てきます!
これが排卵です。
毎月1回排卵される卵子は、こんな風にして選ばれるんですね
      
ちなみに、親指の頭ぐらいの大きさの卵巣から飛び出した卵子1個の大きさは、約0.13ミリ
針の先でツンと押した後ほどの大きさ。
小さいように感じましすが、唯一肉眼でかすかにみることのできる細胞なんです。
    
    
     
■受精のしくみ
    
      
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そして、卵巣から飛び出た卵子を、卵管采という卵管の触手がすばやくキャッチ して引っ張り、ボールペンの芯くらいの太さの卵管にすっと吸い上げていきます。
(実は、卵管と卵巣はつながっていなんです!!)
そして、卵管表面のせん毛が卵子を子宮まで、転がし移動させていきます。
卵子の命は、24時間
この間に、精子との出会いがあれば、受精がおきます。
受精は、卵子が卵管内を移動している間に、行われます。
      
その間、子宮の内膜も大きな変化をとげています
卵子が成熟するのと同時進行で卵胞ホルモンが分泌されて、子宮の内側の壁(子宮内膜)が厚くなります。
排卵が起こると同時に黄体ホルモンが加わって、そこにはふわふわとした子宮内膜のベットが作られます。
受精卵が着床しやすいように準備しておいてくれるわけですね
     
そして、受精から約7日後、受精卵は分裂を繰り返しながら、排卵から5日かけて卵管を移動します。
この時に、初期胚盤胞になっています。(胎児を形成できるもとができた状態です。)
ちなみに、再生医療で注目を浴びているES細胞(胚性幹細胞)は、この胚盤胞の内部細胞塊を培養して得たものです。
     
そして、6~8日に子宮内壁にこの胚盤胞が着床します。
    
    
     
■驚きの着床のしくみ
   
    
この着床の仕組みがこれまたすごいのです
着床って、子宮の内膜にこの受精卵がくっ付いて大きくなるのだと思っていたのですが、違いました。
この図をみて下さい
   
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引用元:ダイナミックワイド図説生物 総合版 東京書籍
    
子宮内膜に飲み込まれているではありませんか
      
しっかり説明すると、仕組みはこうなっています。↓
     

①胚盤胞は、のちに胎児を形成する内部細胞塊と栄養膜で形成されています。
栄養膜細胞が子宮内膜と融合して、着床が開始されます。
     
②内部細胞塊は、板状(2層性)の胚になりながら、子宮内膜にどんどん取り込まれていきます。
     
③そして、子宮内膜にすっぽりつつみこまれて、羊膜、胚盤、卵胚嚢が形成されます。
卵黄嚢とは、おなかの赤ちゃんの栄養袋です。
胎盤が機能していない妊娠初期に、赤ちゃんにぴったり寄り添い栄養を与えています。
胎盤の成長とともに、サイズが小さくなり妊娠13週頃にはその役目を終えます。

 
        
これで妊娠成立です
    
           
ちなみに、卵子は、精子との出会いがなければ、息絶えて、子宮内膜のベットに吸収されてしまいます。
そして、ベットは、約2週間後に解体され、外に月経血として飛び出していきます。
これが生理です。
ちなみに、これは、単にベットを解体して流れでていくだけでなく、カラダの中の老廃物まで一緒に連れ出してくれているんですよ。
女の体には、自然の浄化機能まで備わっているんです
   
   
排卵から1週間ほどの間に、こんな劇的なことが行われるなんて、自然の仕組みってすごいですね 😀
私の子宮の中でも、こんな劇的がドラマが行われていたと思うと感慨深いです
   
ちなみに、あの頃の私は、大学の先生の退官式が行われるとのことで大阪から東京に行き、さらには久々の友達に会って、さらには勉強会に参加してetcかなりアクティブに活動していました
なんか生理がちょっと遅れているな(元々やや不順ぎみだったので、あまり気にせず)、でも、きそうな感じがする(下腹部が重い感じがする。生理前にはそういった症状が現れていたので。)と感じていました。
「明日には生理になる!」と思って、気付けば一週間すぎ、「もしかして?」と思い、薬局で売っている妊娠検査薬で調べたら、「陽性」でした
    
     
そんなこんなで始まった妊婦生活。
でも、その後には、つらい「つわり」が待っていました
「つわり」の仕組みって、実は良く分かっていなんですよ。
いろいろな説があるので、次回それをご紹介したいと思います

List    投稿者 miwa | 2012-06-03 | Posted in ⑭妊娠レポートNo Comments » 

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