両生類から爬虫類へ
様々な逆境に適応する中で、「肺魚から両生類へ」劇的に進化した過程が、シリーズ2で展開されています。
今回は、その続きとなる両生類が爬虫類へと進化していく過程をトレースしていこうと思います。





最初の爬虫類の一つヒロノムス








肉食肺魚から逃れて、水周辺の陸上(川や湖の近く)での生活に適応した両生類ですが、その中から熱帯とその近くで、円錐形の歯を持つ、より強い肉食両生類(右図参照:プラティヒストリクスリンク)が現れます。
この熱帯近くで、強者=肉食両生類がたくさんいる水辺(川や湖周辺)から逃れるようにして、彼らが追いかけてこない地上の水溜りに向かっていった弱者の一部が、爬虫類の先祖であったと考えられます。
この地上の水溜りは、いつ乾くか分からない非常に不安定な環境であり、常に乾燥の危機に晒されています。
そのため、それまでの両生類に見られる、体のネバネバを通じた皮膚呼吸に変わって、完全に肺呼吸をするために、彼らは更に肺機能を発達させた上で、乾燥した皮膚へと肉体を改造していきます。
さらに、自分の体だけでなく、卵も乾燥から守るために、卵殻(たまごのカラ)を形成していきました。
このように、爬虫類の祖先は、もともと肉食両生類に勝てない弱者であり、仕方なく、川や湖から離れた地上の水溜りに住んだのですが、そこで乾燥の危機=逆境に晒されることにより、進化(乾燥適応)していったのです。
ここで、簡単にまとめです。両生類から爬虫類への進化、即ち、水辺から完全陸上生活に適応した際に獲得した機能はコレ!!
○ヌルヌルしていた体が乾く、どうする??
→完全な肺呼吸へ
→ヌルヌルな体が不用
→硬い皮膚やウロコをもつ体に進化!!!
○卵が乾燥する、どうするか?
→仕方なく陸に出産
→卵に殻を作る!!!
上記の進化を遂げ陸上生活が可能になった爬虫類とは、あくまで「乾燥適応」したものです。
実は、肉食両生類から逃れた弱小両生類の中には、寒冷地へと逃げていくものもありました。なんとこれが、哺乳類へと進化していくのです。
次回は、この「両生類から哺乳類へ」をテーマに、進化の歴史を辿ってみようと思います☆ お楽しみに!!
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