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観念回路の形成過程⑫~人間の言語表現が他の動物と比べて際立って豊かなのはなぜか~

人類の特徴の一つに肉体言語(身振りや表情)による表現や、音声言語(言葉)による表現が、際立って豊かなことが上げられます。
もちろん動物にも肉体言語や音声言語は存在します。動物の言語は、敵の襲来など具体現象からくる危機や警戒を仲間に伝達するためのもの、あるいは充足感情の表現や相手に対する威嚇など自分の感情を相手に伝えるためのものです。
しかし、そのように相手に自分の意思を伝達するだけなら、動物並みの手段で十分な筈です。

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画像はこちら [2]からお借りしました。

では、動物の言語と人間の言語の本質的な違いとはなんなのでしょうか?
また、その違いが生まれた背景(外圧)はなんなのでしょうか?


観念回路の形成過程を追求する中で分かってきたのが、万物の背後にある波動のエネルギーを精霊として措定し、それを身振り手振りや音声によって表現していたということです。
表現しようとした本質とは以前のブログ言霊の事例紹介1 [3]言霊の事例紹介2 [4]で紹介したような具象の背後にあるエネルギーの態様です。

人類は抽出した本質という言わば、眼に見えない対象(一体回路が捉えたエネルギー)を表そうとしました。そのために、身振り手振り、表情、地面に形で描くなど、あらゆる手段を使って表現しようとしたと思われます。その結果人類は指先や表情筋がより豊かになり微細な表現を可能にしました。
※事実、人類の運動筋をつかさどる脳神経の半分近くが指先と表情筋にかかわる神経で構成されており、このボディランゲージによる指先の運動筋の発達が、道具の加工を可能にしたのかもしれない。

動物の鳴き声は現在の状況に対する発信。
言葉は一体世界から抽出した本質を表現し、みんなと共有するためにできました。
つまり突き詰めれば人類の言語は皆で本質を追求するために登場したと言えるでしょう

次回は、身振り手振りをはじめ様々な表現手段がある中で、なぜ人類は音声言語に収束したかを追求していきたいと思います。

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