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電磁波は真空そのものが振動して伝わっていく

宇宙は分散系である―武田福隆氏の新宇宙理論 [1]」の紹介(要約引用)の続きです。
前回 [1]は「宇宙は真空を分散媒、天体を分散質とする分散系であり、分散媒である真空はエネルギーに満ちた固相である」というところまででした。「真空」とは、一般に宇宙空間の天体以外の部分で、物質的には極めて希薄です。この理論では更に、宇宙空間をつくっている場そのものを指しています。今回は、真空の物理的性質に迫ります。 
※( )内は引用者による補足です。
真空の物理的性質~電磁波は真空そのものが振動して伝わっていく
真空が固相であるなら、真空はその属性として弾性と剛性を有する筈です。
電磁波は真空の弾性の現れであり、この波は真空の結晶格子の振動が結晶格子を伝わって行くものです。他に何かの振動があって、それが真空を伝播するものではありません。真空そのものの振動なのです。これが「光速度不変の原理」の真の姿なのです。
 
それを喩え話で説明しましょう。
 
広い枯れた草原に放火する話です。風は生せず枯草は一定の速さで燃え拡がるものとします。草原が真空で火が電磁波です。おとなとこどもがスタートラインに立ち、ヨーイ・ドンで全力疾走しながら途中で火のついたマッチを落とします。こどもの3倍も速く走るおとなの付けた火も、こどもの付けた火とおなじ速さで燃え拡がります。それは周囲の誰が見ても同じ速さで燃え拡がっていきます。おとなの運動エネルギーもこどもの運動エネルギーも火には加算されません。
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光もこれと同じで、発光体の運動エネルギーは、いくら大きくても光(電磁波)の伝わる速度には加算されないのです。アインシュタインの特殊相対性理論は、真空は固相であることの数学的表現であるといってよいでしょう。
 
(※特殊相対性理論:①「光源がどのような速さで動いても、光速は変わらない」②「どのような速さで動いても、自然の法則は同じように成り立つ」)
 
どういうことでしょう。
 


電磁波は弾性の現れですが、剛性は特殊相対論の中に宿っています。すなわち、(特殊相対論の式中では)物体の速度は光速に近づくにつれて動き難くなっていきます。これは運動する物体が光速に近くなるにしたがって、真空の剛性が現れてくることを示すものでしょう。
ところで、光の速度とは格子から格子への振動の移動速度の積み重ねです。従って、もし格子の寸法や形が不変であれば、光速は一定不変です。しかし、真空の結晶格子は弾性体であるとしたのですから、その形や寸法は外力(電磁気力や重力)によって変化すると考えなければなりません。(※重力によって光が曲がって進む「重力レンズ効果」はそのような真空の性格の現われと考えられます。)
もし、形や寸法が変化しても隣から隣へ移るのに要する時間は同じだとすれば、光速度は一定距離に存在する格子の数に比例します。光速度というものはアインシュタインの提唱以来、不変とされてきていますが、(媒体となっている格子が変化すれば、その速度が)変化する場合もあり得ると考えなければなりません。
ビッグバンはなかった~赤方偏移はドップラー効果によるものではない
真空は初めから固相だったのではなく、最初は気相、つぎにそれが相転移で液相に変わり、更にそれが転移して固相になったと考えられ、液相から固相に転移する際に、種々の粒子が誕生したのです。
 
真空の相転移のイメージ(引用者補足)
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相転移の際、一挙に転移が完結することはあり得ません。時間をかけて徐々に、あるいはある程度速やかに完成する筈で、したがって宇宙誕生直後の真空はまだ完全な固相ではなく、格子欠陥の多い固相であったと思われます。
従って、遠い天体から来る光は、それが遠ければ遠いほど、多数の格子欠陥を乗り越えてくるわけで、そのため地球に到達したときにはその分だけ光はエネルギーの減衰をきたしていると考えられます。
光のエネルギーはE=hvであり、hは定数ですから、Eの減衰は振動数vの減少となるため、これは赤方偏移となって現れます。
従って遠方の銀河から来る光の赤方偏移は大部分この種のもので、通常いわれているドップラー効果によるものではない と考えられます。その証拠に、近くの銀河たとえばアンドロメダ銀河など200万光年以上も遠くにあるのに全然赤方偏移がありません。これを後退速度と同じ速度で天の川銀河に近づいているからだと言っているが、苦しまぎれの解釈としか思えません。
(赤方偏移が事実だとしても、それがドップラー効果によるものかは明らかになっていません。青方偏移についても同様です。定説において検証不十分な部分です。そして、定説ではドップラー効果であることをもって、膨張宇宙→遡れば一点=ビッグバンの根拠にしています。)
赤方偏移がドップラー効果によるものではないとなれば、ビッグバンもなかったことになります。

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