2013-09-20

シリーズ 超極小『素粒子』の世界28 ~陽子と中性子は常に入れ替わっている?~

「原子核は陽子と中性子からできている」「原子核に陽子が2つ以上ある場合はそれと同数以上の中性子が必ずある」・・・現代では中学生でも知っているようなこの原子核のモデルの歴史を紐解きながら、できれば素粒子論や量子論の問題点も探って行きたいと思います。
          
現代の教科書に載っている原子モデルの基礎が確立したのは1911年のことです。このモデルは中心に正電荷を持つ原子核があり、その周りを負電荷を持つ電子が衛星のように回っているイメージで、「ラザフォードの原子模型」あるいは「長岡・ラザフォードモデル」と呼ばれています。
          
原子モデルの件は当ブログにも過去ログにあります
超極小『素粒子』の世界15 ~原子や電子ってどこまで観測されているの?~
          

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一方、化学の世界ではメンデレーフが1869年に提案した元素周期表をもとに、その後の実験で各元素の質量がほぼ周期表どおりになっていることもわかってきました。また19世紀末~20世紀初頭には、電子と陽子が存在して原子を形作っていること、ならびにその各々の性質や質量もだいたわかっていました。ところが、いろいろな元素の性質が明らかになるにつれて、原子核の質量と電荷がすっきり説明できないということで、科学者たちは頭を悩ませることになります。それは、原子番号2番のヘリウムの原子核は、電荷は水素の原子核の2倍、質量は4倍でなければならないという最初の段階で早くもつまずいてしまったのです。
          
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  投稿者 staff | 2013-09-20 | Posted in ⑬相対性理論・量子力学・素粒子No Comments »