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乳酸菌は本当に生きて腸に届いているの?

乳酸菌は本当に胃を通過できるの?

 

皆さん「生きて届く乳酸菌」という言葉をきいたことがありませんか。

ある乳酸菌飲料を飲むと、乳酸菌が腸にまで届き、腸内環境をととのえてくれるというものです。

 

しかし、体の構造を考えてみてください。

腸の前には胃がありますよね?胃には胃酸がありますが、乳酸菌は胃酸に耐え本当に生きて腸にまで届くのでしょうか?

 

私たちの体液濃度はpH7程度の弱アルカリ性、胃酸はpH2~pH4程度の強酸性と言われています。

その中で生きて腸に届く乳酸菌の数はおよそ1/2万程度と言われています。

ヤクルト1本(100ml)あたりには1000億個の乳酸菌を含んでいますので、生きて届く乳酸菌は約500万個程度になります。

また腸内の細菌は乳酸菌だけではありません。乳酸菌の他に約60兆個あります。

そのうちのたった500万個(1000万分の一)ほどの乳酸菌で本当に腸内環境は変化するのでしょうか。

 

ちなみに乳酸菌には2種類あります。

・植物性乳酸菌・・・ぬか漬けや味噌など植物質に棲息する乳酸菌

・動物性乳酸菌・・・ヨーグルトやチーズなどの動物質に棲息する乳酸菌

 

どちらもご家庭でよく目にする発酵食品に乳酸菌は含まれています。

 

動物性乳酸器の代表例はヨーグルトです。その製造過程をイメージしてみてください。

60度程度の温度を維持して、発酵させていきますよね。このような管理された環境で育った菌は弱です。

 

一方、植物乳酸菌のぬか漬けは、作製過程で大量の塩を使います。菌(=生物)にとって大量の塩はかなりの悪環境です。しかし、ぬか漬けに乳酸菌が含まれているということは、この悪環境を耐え抜いた強い乳酸菌がいるということです。

 

つまり胃酸という悪環境でも耐え抜く力があるのは植物性乳酸菌なのです。

我々日本人日本人には味噌汁や漬物等が体にとって一番いいのではないでしょうか。

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