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生命現象は分散と統合が織りなす動的平衡であり、それは螺旋運動でもある

 

千島教授 [1]

あけまして、おめでとうございます。

医療行為が、猛毒を使用した治療という名の殺人を行い、ゲノム編集で生命を操作するようなところまで平気で踏み込んでいくようになった現在、今後の社会において医療や健康とはどうあるべきかを、真剣に考える時代になったと感じています。

そこで、今回は、その重要な切り口として『千島学説』を取り上げます。これは、現在の医療界から黙殺され続けていますが、近代医療やその前提となる近代科学とは異なる、自然の摂理に基づく観察と論理の体系です。

この理論に今注目したのは、20年くらい前までの、近代医療絶対の洗脳が解け始め、莫大な税金を投入して誰のための医療なのか?と多くの人が気づく時代になり、このような時代だからこそ、千島学説の神髄を今再確認しておく必要があるのではないか?という思いからです。

その内容を、読み解いていきましょう。

生命現象は波動と螺旋運動である

生命現象や自然現象の波動性概念の中には、リズム、周期性、可塑性の意味が含まれています。生物が形態としてもつ縞模様やゆがみ、生理的作用のリズム、環境のリズミカルな変化に対応した生物活動の相関的周期性、文化や思想の発展の消長、気候の変化、天体活動などなど、決して直線的ではなく、波を描き繰り返し現象を見せています。

生物の本能や遺伝も、その生物がその生物が過去において無数回繰り返してきた習性が、原形質の記憶現象となって、その履歴を反復しようとする結果のあらわれとみて言いわけです。また、個体の発生過程もその種族が長い進化の過程を経て、今日の状態に達してきた歴史を、大まかに繰り返しています。(中略)

例えば人間の場合だと、人類が8億~10億年の過程で系統発生してきた進化を、簡略して10ヵ月の妊娠期間中に繰り返します。すなわちヘッケルの法則です。

人間の胎児発生の初期には鰓をもち、また尾があり、胎児6か月頃には全身に黒い毛が発生し、生まれる頃になるとそれが脱毛または吸収され、普通の赤ちゃんが生まれます。これは魚からサルを経て人間になったという進化の縮図をしめしています。性の分化も発生の初期は未分化です。すなわち、両性的で、これは人類がアミーバだった十億年前を示しているからです。

これは一種の繰り返しであり、時間の逆行です。エントロピーの法則は“時の矢は一方向に進み決して逆戻りしない”ことを意味していますから、こうした繰り返しは熱力学の法則に反するのです。(中略)

生物は、成長して老化して、ついには死にます。これはエントロピーの法則に一致します。ところが、生から死に至る間にも、エントロピーの法則に反する時間の逆転、すなわち“逆成長”という事実があります。

この事実を知るクラゲの実験は有名で、クラゲを食物の無い海水中におき絶食状態にしておくと、その触手から体が吸収されて次第に小さくなり、ついには発生の初期である細胞のかたまりに逆戻りします。

この時、食餌を与えると再び成長をはじめ、もとの成体に戻ります。これを生物用語で、逆成長と呼んでいます。これは時間の進行方向と逆方向です。時間は一方向に進行するが、ある生物個体では時間の逆戻りと同じ結果をもたらしているのです。

人間でも、百歳以上の長寿を保つ人もあれば、短命に終わる人もいます。この場合、長寿を保つ人は短命の人より、若返り(逆成長)を積み重ねた結果であるともいえます。これは時間の進行を遅らせたともいえるし、また、時間の逆戻りを上手に実践した結果ともいえます。

少食、節食すると血液が浄化され、体が若返ることを、断食研究家は認めていますが、千島教授はそれを科学的に動物実験で、“断食や節食の時には、体の細胞が逆に赤血球に戻る”ことを確かめたのです。“陽きわまれば陰に転じ、陰きわまれば陽に転ず”と、孔子は言っていますが、千島教授はそれを科学的に実証したといえます。

しかし、エントロピーの法則は、こうした“可逆性を”否定します。千島教授は、“生命現象は波動と螺旋運動にある”として、逆戻りが普遍的であり、不可逆性すなわちエントロピーの法則は事実の一面しか見ていないと述べたのです。

『千島学説入門 地湧社』より

以上から俯瞰して近代医療を見ると、がん治療に代表されるように、悪くなった部位は元通りにならないので切除するという方針をとります。これを対処療法と呼びますが、この方法をとる理由は、病的細胞組織は正常な細胞組織に戻ることはないという固定観念から来ます。

この固定観念は、近代科学でいうところのエントロピーの法則を前提にしています。つまり、“時の矢は一方向に進み決して逆戻りしない”秩序ある正常細胞も必ず無秩序になり死に至る“生命現象は分散過程である”ことを意味しています。

それに比べ、千島学説から導かれる血液浄化理論は、血液浄化により病気の原因は除去され、病的細胞は正常細胞に戻る。これは、逆エントロピー過程=秩序化過程=統合過程であり、この統合過程と分散過程が動的平衡の状態にあると解釈できます。

動的平衡とは、生体内も含めた化学反応は、教科書では一方向に進むと書かれていますが、実は反対側の反応も常に発生しており、双方の差が反応速度を形成していおり、例えば人体内で一見静止しているような反応も、実は双方の反応が拮抗しているだけであること。

そして、そのような拮抗=動的平衡は、その微小な反応速度の差から、揺らぎ=振動を生じることになるのです。

この理論をもとにした健康法ともいえる加藤療法(ソフトな断食法)、は現実にたくさんのがん患者を救っており、私の身内も30年ほど前にがんによる死の淵から生還し、いまも元気で生きています。このような、優れた方法が一般化しないのは、

・それが、近代医療を真っ向から否定することになり、既得権の有る医療関係者や製薬企業が、国家権力まで巻き込み意図的に、それらに不当な烙印を押し排除してきたから。

・近代科学自体が狂っており、とても現実に適用できるものではないにもかかわらず、いまだ学校教育を通じて、すりこまれているため。その中でも、エントロピーの法則はその典型例で、先端で追求している少数の方々の中では、すでに間違いであるとがわかっています。

という理由からです。

まとめると、

生命現象は分散と統合が織りなす動的平衡であり、それは螺旋運動でもある

ということではないでしょうか?

 

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