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健康・医療分野における微生物の可能性を追求する 07~自家製発酵食品への取り組みスタート

Posted By seibutusi On 2014年10月15日 @ 9:52 PM In ⑩微生物の世界 | No Comments

みなさんこんにちは。

これまで、「健康・医療分野における微生物の可能性を追求する」シリーズでは、「食品ラボ」チームと「肌ラボ」チームに分かれ、実際に販売されている有用微生物を活用した健康食品と化粧水の人体への影響について検証してきました。

約1ヶ月間継続して検証を行った結果、「食品ラボ」では、乳酸菌健康食品、ミドリムシ(ユーグレナ)健康食品共に腹痛・便秘の解消、お通じの改善など腸内環境の改善に効果が見られました。一方で血液データの変化は、若干コレステロール値が下がったかのように思われましたが、目に見えての変化はありませんでした。
「肌ラボ」では、一般化粧水とミドリムシ成分入化粧水を比較検討した結果、化粧水の保湿成分によって、肌の症状はいずれも大きく改善しましたが、微生物配合の有用性ははっきりしなかったと言うのが正直なところです。

img_12 [1]1ヶ月では目に見えるほどの変化が表れないと言うのは、ある意味当たり前。
中~長期間にわたって継続して検証することが重要なのは言うまでもありません。
一方で健康食品や化粧品は値段もそれなりにする為、継続的に検証するには限界があります。
そこで今後は、自家製発酵食品を作り、その健康効果を検証していく方針に切り替えていきたいと思います。

発酵食品は洋の東西を問わず、保存食・栄養食として太古の昔から利用されてきました。
現時点で確認されている考古学的に最も旧い発酵食品は8000年前のコーカサス地方で製作されたワインであると言われており、紀元前から人類は発酵食品を開発・利用してきました。日本においても、味噌、醤油、納豆、酒などの発酵食品が旧くから利用されており、発酵食品は非常に身近な存在だったと言えます。

各家庭で作られた発酵食品は、それぞれの地域・地方にあった微生物群を育み、腸内細菌を地域の気候特性や体質に適したバランスに保つことで、人々の健康維持に寄与してきました。現在、市販品として売られている発酵食品は、流通・販売の関係上、発酵が止められた状態=微生物群が活動を停止した状態で売られていますが、家庭で作られた発酵食品には文字通り生きた微生物群が活動しています。当然、市販品に入れられているような様々な添加物も入っていません。市販品に比較した手作り発酵食品の健康効果は、言うまでもないでしょう。

以上から、本シリーズでは数種類の発酵食品を作りながら、その健康効果について検証していきます。まず最初に取り組む予定なのは、比較的簡単かつ短期間で製作が出来る「甘酒」「ケフィア」です。

◎甘酒の健康効果
dsc08803 [2]<美容効果>
・麹に含まれるコウジ酸が、シミの原因となる過剰なメラニン生成を抑え、シミやくすみを防ぐ。コウジ酸は頭皮を若返らせ、美しい髪を作るとも言われる。
・皮膚や粘膜を保護するビタミンB2が多く含まれており、皮膚を活性化する。

 

<高い栄養価による疲労回復効果とダイエット効果>
・ビタミンB1、B2、B6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖、システイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸、大量のブドウ糖などを含み、「飲む点滴」と言われる。
含まれる消化酵素が消化吸収を助け、ビタミンB群がエネルギーを効率よく転換する。また、大量に含まれるブドウ糖が疲労回復を強力にサポートする。
・豊富に含まれるビタミンB群が脂質の代謝を促進する。
・これだけの栄養がありながら、100gで81Kcalのローカロリーフード

<腸内環境の改善>
・麹由来の食物繊維やオリゴ糖が腸内環境を整える。

<血圧を下げる>
・甘酒に含まれるたんぱく質を分解して出来るペプチドは、天然の降圧剤と言われており、高血圧の血圧を抑制する効果がある。 

◎ケフィアの健康効果
yazuya_c8_10 [3]<腸内環境の改善>
・15種以上の乳酸菌や10種類以上の酵母菌など多種多様な有用菌を含み、腸内環境を整える。

 

 

<美容効果>
・ケフィアに含まれる乳酸菌によって腸内の善玉菌の活動が活発になると、細胞の生産・増殖などにかかわる核酸を豊富に含んだ乳酸菌生成物質を産出。
核酸が新陳代謝を活性化して肌のくすみやシミなどを予防・解消する。

<免疫力の向上>
・ケフィアに含まれる有用菌には、腸管免疫を司る免疫グロブリンAと呼ばれる抗体の産出を増強する働きがあり、免疫力を強化する。

<消化機能の促進>
・ケフィアに含まれる複数の酵母によるアルコール発酵は、胃液の分泌を促し、消化機能を促進、食欲を増進させる。
また、胃粘膜の抵抗力を高めるビタミンAやB2、カゼインなどの栄養素も含んでおり、荒れた胃粘膜にはたらきかけて正常な状態を取り戻す。

<コレステロールの低下>
・胃を通過した乳酸菌の残骸は、腸管で胆汁酸を吸着し、体外に排出する。
胆汁酸が排出されると、体は胆汁酸の不足分を補うため、体内のコレステロールを使って胆汁酸の生成を促す。
これにともない、体内のコレステロール値が減少する。

甘酒・ケフィアとも非常に簡単に作れますが、その健康効果には驚かされます。
一方で、甘酒日本古来の発酵食品で、日本人に馴染み深い=適した発酵食品と言えますが、ケフィアは日本人には馴染みがない食品です。それでも同じように健康効果を得られるのかなど、興味は尽きません。

本シリーズでは、まずはこの「甘酒」「ケフィア」作りに取り組みながら、その健康効果を血圧測定血液検査体重測定等によって検証していきます。
また、今後は日本人の食生活に欠かせない食品で、非常に高い健康効果があると言われる「味噌」「醤油」、そして漬け物作りなどにも取り組んでいき、最終的には商品化も視野に入れていきたいと思いますので、今後のシリーズの展開に期待して下さい。

早速次回は「甘酒」の製作と、その健康効果の実態に迫りたいと思います。
お楽しみに。


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