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シリーズ 超極小『素粒子』の世界24~今回発見された素粒子がヒッグス粒子と言えるのはなぜ?

前回 [1]に続いて、ヒッグス粒子って何なのか?にせまってみたいと思います 😀
前回の新聞記事より、そもそも世界の物理学者たちが40年以上にもわたって、ヒッグス粒子を探し続けてきたのはなぜか?
ヒッグス粒子がなければ、説明できないことって何なのか という疑問が湧いてきました
今回は、そのあたりからせまってみますね
~前回の新聞記事より~

1970年代半ばまでにほぼできあがった標準理論によると、宇宙誕生の大爆発ビッグバンの直後、生じた素粒子は質量がゼロで、光の速さで飛び回っていた。宇宙が急速に膨張して冷えると、ヒッグス粒子が宇宙空間を充たすように発生した。これが素粒子に水あめのようにまとわりついてブレーキをかけた。この動きにくさによって、質量を持つようになったと考えられている。
光の速さで飛び回っている間は、素粒子はぶつかってもくっつくことはない。質量が産まれたことで、素粒子同士が集まりやすくなった結果、原子核ができ、水素などの原子が宇宙空間で生まれた。

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まず、上記の“一番最初に生じた素粒子は質量がゼロ“より考えられるのは、最初には光子が生まれたということが想定されているのではないかということです。
(しかし、何と標準理論では、ニュートリノまでが質量ゼロとされている? 🙄 そうなので、少し検証が必要かもしれませんが・・)
つまり光子を説明するために、ヒッグス粒子が必要となってくるのではないか?
そして、光子こそが全ての物質の源であるということが想定されているのかもしれません。
また、それと同時に素粒子の質量ってどうやって測ってるの?というのも、気になるところですね。
このあたりは、引き続き考えていきたいと思います
では、早速前回出てきた疑問について、一つ一つ扱ってみたいと思います 😀
40年間探し続けてきたというヒッグス粒子。どうして、今回発見した粒子がヒッグス粒子だと言えるの?
ヒッグス粒子が誕生する確率は100億回の衝突で1回ほど。しかも、すぐに壊れて別の粒子に変わっているらしいけど、一体何の粒子に変わっているの?
前回に続き、参考になりそうな新聞記事を見つけましたので、紹介します
読売新聞2012.7.5の記事より引用します

ヒッグス粒子は誕生する頻度が少ないうえ、すぐに壊れて、ニュートリノや光子など、さまざまな別の粒子に変化してしまう。実物が検出できないこの粒子を「発見」するには、ヒッグス粒子の壊れ方を予想し、これに合う現象を探す。この探した現象から、検出した粒子が元はヒッグス粒子だったという確率を統計学的に計算するわけだ。
しかし、実際にはヒッグス粒子ではないのに、たまたまヒッグス粒子に見える信号が生じる可能性があるため、これを完全に否定できる精度までデータ量を増やす必要があった。
この日はATLASチームが99.99998%、CMSチームが99.99995%の確率で、ヒッグス粒子らしき新粒子を発見したとする成果を発表。素粒子物理学の世界で「発見」と宣言できる99・99997%に匹敵する成果だったため、今回の発表に至った。

なんと、「ヒッグス粒子は、誕生する頻度が少ないうえ、すぐに壊れて、ニュートリノや光子など、さまざまな別の粒子に変化してしまい、実物が検出できない」そうなんです!
(実物は検出されないけど)それを、ヒッグス粒子!と呼んでいるということなんです!
なんと って感じじゃないですか
さらに、その壊れ方も「予想」にすぎないんです!
そして、その上で、必死にその確率を上げているというのが、ヒッグス粒子を発見!の正体なんです!
う・・・ん、困ってしまいますね 🙁
次回はとりあえず、もう少し、実験内容について詳しく調べてみることにします

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