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自由研究にもバッチり!?海の生物を見てみよう!②

Posted By haneda On 2012年8月13日 @ 11:59 PM In ⑨おもしろい生き物 | Comments Disabled

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みなさん こんにちは :wink:
昨日に引き続きパート②では、進化系統図上の腔腸動物以降の海の生き物~
軟体動物(イカ・タコ・貝)、原索動物(ナメクジウオ・ホヤ)、脊椎動物(魚類・両生類・ほ乳類)をご紹介したいと思います。

ホヤ(海鞘)

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①進化の段階
原索動物です。サンゴのように見えますが、(脊椎動物)の一歩手前の生き物です。
②いつからいるか
5億年前のカンブリア大爆発前後に登場しています。
この頃に現存する生物のほぼ全てが出揃ったといわれています。
③とくちょう
・見た目がパイナップルに似ているので、「海のパイナップル」と呼ばれます。
・赤い殻に包まれ、無数の角状の突起のあるイボがあります。養殖ものは赤が強く、天然ものは薄い色をしています。体長は20センチ程度です。
・身体の上部には入水口、出水口があり、出水口は-形、入水口は+形をしています。入水口で海水中の植物性プランクトンを吸込み、出水口でこした海水や排泄物を出します。
・成長したホヤは岩にへばりつき、固着生活を送るため、サンゴなどに見間違えられますが、幼生時はオタマジャクシのような形をしています。成体になってから、1年から数年間岩にへばりついて生きています。
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<ホヤの幼生>
引用元:http://www.med.kobe-u.ac.jp/anato1/hoya.html
④どんな仲間がいるか
単体のホヤと複数の個体が共通の水管系を共有した群体ボヤがいます。
食べられるホヤの代表的なものは、「マボヤ」「アカボヤ」であり、「マボヤ」は東北地方、「アカボヤ」北海道に生息しています。
⑤どこで見れるか
日本、朝鮮各地の沿岸に分布しますが、太平洋側では宮城県牡鹿半島(石巻、女川)、日本海側では秋田県男鹿半島以北で見られます。
水深数mから数十mの海底の岩、防波堤などに付着しています。
⑥どうやって増えるか
単体ホヤは有性生殖を行い、群体ホヤは有性生殖、無性生殖の両方を行います。雌雄同体のため、オスとメスの両方の機能を有しています。
⑦食べれるか
東北では酒の肴として一般的ですが、関東では近年食用として広まっています。
関西では食べ物と認知している人はそれほど多くありません。
食べ方は、そのまま「ホヤの刺身」にして食すのが一番です。
ホヤの殻をやぶり、中身を取り出したら、黒い部分を切り落とします。その後、残った「ホヤ」の赤い部分を刺身状に細く切り分け、そのまま醤油でいただきます。
金属臭ないしガソリン臭のような独特の臭いがあり、好き嫌いが分かれます。この臭いは鮮度が落ちると特に強くなります。この香りはホヤ特有の不飽和アルコールによるものだそうです。
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クマノミ(隈魚)

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①進化の段階
脊椎動物 魚類です。魚の中ではスズキ目と言われる種目に属しています。
スズキ目には、スズキはもちろん、タイやベラ、ハゼなど多くの魚が属していて、魚類だけでなく脊椎動物全体で最も多くの種を含む種目です。
②いつからいるか
クマノミは硬骨魚類と言われる魚(現生の魚のほとんどはこの硬骨魚類です)の一種で、硬骨魚類はデボン紀と言われる4億1600万年前から3億5920万年前に誕生したと言われています。クマノミそのものがいつ地球に誕生したかは良くわかっていません。
③とくちょう
映画ファインディング・ニモで有名になったクマノミですが、変わった特徴をたくさん持っています。
・大型イソギンチャクとの共生
イソギンチャクは触手に毒がありますが、クマノミはこの毒にやられることがありません。
(イソギンチャク刺胞に対する免疫機能)
イソギンチャクの触手の中にいると、他の魚に襲われないので、身を守ることができます。
クマノミはイソギンチャクに護ってもらう変わりに、イソギンチャクに餌をあげることが確認されていて、お互い共生していると言えます。
・性転換
クマノミはオスとメスが入れ替わる、性転換する魚として有名です。
同じイソギンチャクの中に住んでいるクマノミのうち、一番大きいものがメスとなって、次に大きいものがオスになります。3番以降のクマノミにはオスもメスもありません。メスが死ぬと、次に大きいオスがメスになって、3番目に大きいものがオスになります。とても不思議な生態をしています。
・その他のとくちょう
大きさは大きいもので、10~15cmぐらいです。小型の甲殻類(カニ・エビなど)や藻などを食べる雑食性です。寿命は正確にわかっていませんが、10年以上生きるようです。
④どんな仲間がいるか
映画ファインディング・ニモに登場したカクレクマノミのほかに、少し大きめのクマノミ、模様が特徴的なトウアカクマノミ、白いラインが一本だけのハマクマノミなどの種類があります。25種類ぐらいいると言われています。生物学的に分類の近い仲間には、スズメダイの仲間がいます。
 
⑤どこで見れるか
一般的にはサンゴ礁のある熱帯の海に多くいます。浅い海でもたくさん見れます。日本では、本州の中部地方から南(三重県あたりから南)の地域で6種類ぐらいを見ることができます。
⑥どうやって増えるか
オスとメスで、岩場に卵を産みます。
⑦食べれるか
クマノミを食べる地域は無いようです。肉がほとんどないのがその理由と思いますが、調べても「食べた」と言う記録が無いのでわかりません。姿・形の愛らしさも食べない理由でしょうか・・・

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イカ(烏賊)・タコ(蛸)

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①進化の段階
軟体動物です。
②いつからいるか
イカ、タコのご先祖様はともに古く、5億年前のカンブリア大爆発紀までさかのぼります。
③とくちょう(大きさ、寿命)
【イカ】
・神経系や筋肉がよく発達していて、たいていの種類は夜に行動します。漏斗からの噴水と外套膜の収縮・ひれを使って前後に自在に泳ぎます。
・10本の腕は筋肉質でしなやかに伸縮し、腕の内側にはキチン質の吸盤が並んでいます。吸盤にスパイクのような鋭いトゲが並ぶ種類もおり、これは獲物を逃さないための適応と考えられます。実際の腕は8本で、残りの腕2本は吸盤が先端に集中する「触腕(しょくわん)」とよばれる構造です。
・体長は2cm程度から20mに達するものまで、種類によって差があります。 
【タコ】
・複数の吸盤がついた8本の触腕を特徴とします。見た目で頭部と思える丸く大きな部位は実際には胴部で、本当の頭は触腕の基部に位置して眼や口器が集まっている部分です。
つまり頭から足(触腕)が生えているのであり、同じ構造を持つイカの仲間とともに「頭足類」の名で呼ばれる所以がここにあります。その柔軟な体のほとんどは筋肉であり、ときには強い力を発揮します。
・寿命は短く、多くの種は1年程度です。日本で一般的なマダコは2~3年ほどの寿命を持ちます。
イカとタコの血
・人間をはじめ動物も魚の血液も赤い色ですが、人間などの脊椎動物の血液は、ヘモグロビンという鉄が結合した色素が、酸素の運搬の役割を果たしています。このヘモグロビンが、酸素と結びつくことで、赤く見えます。
・一方、無脊椎動物であるタコ、イカ、エビ、カニなどの血液の場合、ヘモシアニンという銅が結合した色素が、酸素の運搬をしています。ヘモシアニンは酸素と結びつくことで、無色だったものが青色を呈するため、釣ったばかりのタコやイカなどからは、青い血が見られる事もあるのだとか。血が出ないのではなく、見えないだけのようです。
④どんな仲間がいるか
イカ、タコの軟体動物の仲間は、二枚貝、巻貝が含まれます。
イカとタコの種類もたくさんあります。

http://www.zukan-bouz.com/zkanmein/takoika.html

(調理法一部も紹介されてます)
⑤どこで見れるか
イカ全世界の浅い海から深海まで、あらゆる海に分布します。淡水域に生息する種類は確認されていません。
タコ主に水中に隠れている大きな岩や、水面上にわずかに出ている岩や砂地で活動しています。淡水に棲息する種は知られていないようです。
⑥どうやって増えるか
【イカ】
イカの生殖は「交接」という特殊な行為です。一般の動物なら「交尾」で、生殖器同士を繋いでオスが直接メスに精子を与えますが、イカは「精莢」というカプセルを作って、オスがメスにカプセルを手渡す…という方法をとり、これを交接と呼びます。
このカプセルはメスのカラダに突き刺さるようになっているものが多く、うんと新鮮なイカをさばくと、これが手に突き刺さって痛い思いをすることがあります。
(スルメイカの口の周りに、黄色い粒々がたくさんついていることがあります。これが精莢。)
【タコ】
オスは吸盤の大きさがメスに比べてばらつきがあり、8本の触腕のうち1本の先端は生殖器になっていて、これがメスの体内に挿入されることで受精が成立します。
⑦食べれるか
ほとんど食べらますが、食べても美味しくないものもあります。
上記④で挙げたサイトでも写真付きで少し紹介してますが、特に刺身、酢味噌和え、てんぷら、から揚げが個人的には美味しく食べられます。
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まとめ

進化系統樹に沿って、いろいろな海の生き物を見てきましたが、それぞれ実に特徴的で、固有の生態をしていることがわかりました。普段なにげなく見ていたり、食べている生き物もじっくり見てみると不思議がいっぱいです。
このように特徴的な生態が観察できるのは、何億年物もの進化の過程を経て、新たな自然環境に適応出来る様、機能を塗り重ねてきた結果と言えます。
生物固有の独特な動きや特徴にも、自然環境を生き抜く上で大切な意味があり、無駄な機能は何一つないのですね。
それでは皆さん、この夏、海に出かける人は身の回りの生物の”不思議”を探索してみてください 8)


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