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太陽系を探検しよう―6.彗星の正体に迫る(その1)

Posted By kanae On 2011年12月27日 @ 10:00 AM In ⑫宇宙を探求する | No Comments

こんにちは~
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上の写真は、こちら [1]のサイトからお借りしました。
これは、1997年に撮影された、へールボップ彗星です。
当時、ワクワクしながらニュースを見ていた人も多いのでは?
彗星には、一定の周期で姿を見せるものもありますが、実は、毎年見つかる彗星の約半分は、初登場の、まったく新しく発見された彗星です。
次々と現れる彼らは、いったいどこからやってくるのでしょうか?

太陽系を探検しよう―3.太陽系惑星では、こんなにいろんなことが起きている! [2]に続き、今回は、彗星の素顔に迫ります。
調べる中で湧いてきた「なんで?」も挙げておきます。
ご存知の方、ぜひコメント頂けると嬉しいです

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1.彗星はどこからやってくるのか? 
1950年、オランダの天文学者オールトが、「彗星のふるさとが太陽からおよそ1光年ほど離れたところに存在する」という説を示しました。これは、地球から観測された19個の長周期彗星(惑星軌道よりも大きな軌道半径をもつ彗星)の軌道を割り出すと、数万天文単位のあたりに集中していることが分かったからです。
さらに、長周期彗星の原初軌道(惑星の影響を受けないくらい十分遠方にあったときの軌道)について、軌道傾斜角の分布を見ると、ランダムになっており、さまざまな方向から太陽に近づいてくることが分かります。
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彗星の軌道から想定されるオールトの雲(『太陽系大地図』より)
このことから、彗星のふるさとは、太陽から数万天文単位の位置に球殻状の広がりをもって存在している、と想像されています。
この彗星のふるさとは「オールトの雲」と呼ばれています。オールトの雲よりも手前には、天体が密集した、穴の空いた円盤状の領域(カイパーベルトと呼ばれる)が存在し、ここからも彗星がやってきていると考えられています。
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図はこちら [5]のサイトからお借りしました。
彗星のふるさとが、円盤状ではなく、球殻状に広がっているのはなぜなのでしょうか?
太陽からの距離が関係している?他の恒星の影響を受けている??
今後の追求課題です。

この彗星のふるさとは、どのようにしてつくられたのでしょうか?
明らかにはなっていませんが、大きく2つの説があります。
①太陽系内起源説・・・小惑星と共通の起源をもつとする説。
火星と木星の間には多数の微小天体=小惑星が運動しています。最初は同じ小惑星だった天体のうち、木星に接近したものが、巨大惑星の引力により運動を乱され、その結果、現在の彗星雲のところまではじき飛ばされた?(オールトはこの説を唱えました)
②星間空間起源説・・・太陽系外のどこかで形成され、それが太陽系に捕獲されたとする説。
最初に双曲線軌道だった天体が楕円軌道となって、オールトの提唱している彗星雲をつくるには、第3番目の天体が必要となります。その天体とは何か?現在考えられているものには4つあります。
ⅰ.木星・土星のような惑星
ⅱ.たまたま太陽近傍を通った恒星
ⅲ.彗星を多数含む巨大分子雲
ⅳ.未発見の太陽の伴星(互いの重心の周りを軌道運動する連星のうち、暗い方の星)

2.彗星の軌道はどうなっているのか?
彗星の軌道は、現在、放物線の他に、楕円や双曲線の軌道をえがく彗星もあることがわかっています。放物線や双曲線の軌道の彗星は、一度現われたきりで二度ともどってこない彗星です。楕円軌道をえがいている彗星は、規則的に繰り返し現われる周期彗星になります。
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画像はこちら [6]のサイトからお借りしました。
ところで、全ての星の公転軌道は、楕円か、放物線か、双曲線であり、完全な正円で回っているものは存在しません。
なぜでしょうか?

たとえば、理科の授業で「惑星は太陽を中心に回っている」と教わった人は多いと思います。しかし、厳密に見ていくと、その中心は太陽の真中心ではなく、太陽の表面あたりを絶えず動いています。
これは、太陽と惑星の間に、互いに引っ張り合う力が働いているためです。
太陽と惑星はこの共通の重心の周囲を、それぞれ楕円軌道を描いて回っています。
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左の画像はこちら [7]から
右の画像は『太陽系大地図』からお借りしました。
彗星の場合、楕円軌道で回っていても、木星などの重力の影響を受けて、その軌道はどんどん変化していきます。
たとえば、ヴィルト第2彗星は、かつて木星とカイパーベルトの間の軌道を回っていましたが、1974年9月、木星に接近したために軌道が変わり、地球の近くにやってくるようになりました。
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画像はこちら [8]のサイトからお借りしました。
そして、彗星の核は、太陽に近づくことによる熱的な影響や、惑星に接近した際の潮汐力などにより、分裂してしまったり、その後、惑星に衝突してなくなってしまうこともあります
* * * * * * * * *
いかがでしたか?
次回は、彗星の尾と、核の正体に迫ります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます :D


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[5] こちら: http://www.geocities.jp/koji19830205/comet.html

[6] こちら: http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/a-c-m/a-c-m03.html

[7] こちら: http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/ring/ring.html

[8] こちら: http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_43/

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