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「放射性物質の内部被爆」シリーズ~腸→血液→細胞への吸収過程

前回の記事で、腸内の吸収メカニズムが見えてきました。
腸は、全ての体内器官の原基器官であり、腸内細菌との共生により栄養素の分解・吸収を行っていることがわかりました。
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今回は、腸から血液→細胞へどのように栄養素が運ばれるのか?を追求していきます。
また、放射性物質を体内に取り込むことで、どのような影響が起こるのかを仮説を元に提起してみたいと思います。

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1.腸→血液→細胞へと栄養素がどのように移動していくか
1)腸から血液への移動
消化酵素によって分解された栄養素は主に小腸上部で吸収されます。胃ではアルコールが吸収されますが、その他はほとんど吸収されず、大腸では水分とわずかな塩類が吸収されるに過ぎません。
小腸粘膜は単層円柱上皮からなります。小腸内腔には高さ1mm前後の突起、絨毛があります。絨毛の内部にはリンパ管と毛細血管があり、効率よく食物の分解産物を吸収します。
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参照サイト:解剖、生理、栄養の覚え書き [4]

2)血液による栄養素の移動
血液の役割は細胞に必要な栄養素や酸素を送ることで、そのために心臓は休みなく血液を送り出しています。また、血液中に細菌などが入り込むとたちまち全身にばらまかれてしまうので、それを防ぐために血液やリンパには免疫のしくみが備わっています。
血液の役割から考えると、最も重要なのは血漿です。一般的な教科書にはは血球について多くの記載がありますが、血液の本来の役割は栄養素や酸素などの運搬であることを考えると、血液の役割は血漿の役割そのものだといえます。実際に、栄養素も代謝産物も電解質も血漿に溶け込んで運搬されます。熱も血漿が温められて分配され、ホルモンも血漿に溶けて運ばれます。二酸化炭素は血漿に溶けている割合のほうが高く、赤血球に留まっている割合はごくわずかです。
酸素についても、肺で呼吸して取り込んだ酸素が最初に溶け込むのは血漿です。酸素は、肺では血漿から赤血球に、組織では赤血球から血漿、血漿から組織液へと、必ず血漿を介して移動することになります。
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         血液の構成
また、血漿の中にはごくわずかにたんぱく質が含まれています。
その60%がアルブミンと呼ばれる物質で、体内の浸透圧の調整を行い血液量の調整を行っています。その他、免疫グロブリンと呼ばれ、種々の抗原(細菌、ウイルスなど)に対する抗体たんぱく質も含んでいます。
参考サイト:ニナタ薬品 [5]

3)血液から細胞への移動
血液の代表的な成分である血漿は、毛穴や毛細血管の血管内皮にある細胞間の間隙を通して間質液と自由に混ざり合う。このため、血漿と間質液の成分は非常に近い。
心臓によって静水圧が起こされ、毛細血管から水分が押し出される。
大きな溶質は毛細血管壁を通過できないため、浸透圧の差ができる。水分は浸透圧の低い側から高い側へと化学平衡に達するまで移動する。これにより水分は血管内へと戻る。血液は毛細血管内を常に流れているため、化学平衡に達することはなく水分の移動は起こり続ける。

毛細血管の部位によって2つの力のバランスは違いがある。
血管末端部の動脈では静水圧が浸透圧よりも大きいため、全流束としては水分・溶質が間質液側へ流れる向きとなる。血管末端部の静脈では浸透圧の方が大きいため、全流束は物質が毛細血管側へ戻る向きとなる。この違いは血流の向きと、間質液へと流れ込む水分の全流束が起こす溶質の不均衡とによるものである。

2.血液の放射性物質化は起きるのか?
血液にウイルスや細菌が入り込んだ場合、通常は体内の免疫細胞が出動し、防御体制をとることになる。
では、放射能物質を取り込んだ場合、どうなるのか?
(新)日本の黒い霧より引用 [6]

■放射化し発光する血液
ANさんに1回目の被曝治療を実施した後、すぐに血液を観察したところ、これまで見たこともない状態にスタッフ一同が唖然としました。何はともあれ、下記の写真映像をまずご覧ください。
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写真1:ANさんの血液、放射化し強く発光する血液と、放射光の干渉縞上方にあるのは異常赤血球を取り込み活動を停止したマクロファージ
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ANさんの血液:バラバラになったマクロファージ
赤血球の形状異常も激しく、癌細胞の出現サインも見える
赤血球の放射化現象は、他の避難者の血液からもこれまで観察されていましたが、ANさんの場合はそれと比べても桁違いです。赤血球が顕微鏡のバックライトを浴びて強烈に放射光を発しているだけでなく、他の赤血球が出す放射光と干渉して、観察映像全体に光の干渉縞が現れています(写真1)。放射能による血液の放射化は明らかです。
更に私たちの目を奪ったのは、バラバラに粉砕されたマクロファージの断片です(写真2)。マクロファージは血液中のゴミや異常細胞を処理する血液中の掃除屋的存在ですが、そのマクロファージがこのように見事に破壊された状態を見たのは私も初めてです。

このサイトによると、東京在住の30代前半の女性の赤血球が放射能化して変形してしまったという。また血液が光を発するという奇妙な現象が確認されている。

東海村JCO臨界事故で被曝死した作業員の方の事例で、「事故時の急性被ばくで受けた中性子線が体内の微量ミネラルを放射化し、移植された造血幹細胞が生み出した骨髄細胞に染色体の傷を付けたのではないか?」という説が出されているとのこと。
参考 [7]
(※同じ記事中に、被曝した細胞が活性酸素を出すようになり、その活性酸素が被曝していない細胞を損傷するという『バイスタンダー効果』説もある。)

この臨界事故で見られた青い光は、大量の中性子が空気に含まれる酸素や窒素に当たり、電離した原子(または励起された分子)が基底状態に戻る際に放出する青いスペクトルの光によるものと言われている。
現時点で専門家の間でも見解が分かれているようだが、「血球(や体細胞)が放射能物質により被曝し、放射能物質化する。」という可能性は、少なくないと思われます。

3.まとめ
今回分かったことは以下の通り。
・血液の中で血漿が栄養素(ミネラル)の輸送、酸素やCO2の運搬の重要な役割を担っている
・血液~物質間は、浸透圧の違いによって物質の出入りを行っている
・放射能物質を体内に取り込むことによって、ミネラルや細胞(赤血球など)が被爆し、放射能物質化する可能性がある

腸~血液~細胞へと栄養素が全身に行き渡る仕組みが徐々に分かってきました。この仕組みを理解することで、内部被爆への対処方法も見えてくると思います。

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