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福島原発事故~海外メディアはどう見ている?【6】

Posted By takesyo On 2011年6月11日 @ 12:12 PM In ⑪福島原発問題 | No Comments

アメリカの原子力規制委員会のガンダーセン博士が6/7にホット・パーティクルに関するコメントを発表しているのでご紹介します。
     
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ジョン・キングのCNN,Week Nights 7PM in East Timeよりガンダーセン博士福島原発事故の解説。6/7・米国東部時間(日本語訳:Junebloke)
     
Q. ガンダーセン博士は以前から、報道されている以上に状況は深刻だとおっしゃってましたが、どの様に深刻なのでしょうか?
A. “私は特に東電と日本政府の放射能放出量の計算が修正され”2倍になった”ことを驚いてはいません。日本政府と官僚の混乱と体質文化だと思いますね。保安院と原子力推進団体の組み合わせが大問題なのです。東電の上級職が経産省の為に働き、経産省・保安院の上級職が東電の為に働いて、その地位を天下りなどして回しているのです。この体制が原子力事故がいかに深刻かの判断を間違わせているのです。
Q. ホット・パーティクル(プルトニウム微粒子)が、たとえば、米国シアトルでも検測されましたが、どの程度影響があるのでしょうか?
A. “放射能はガス状の雲になり発生し、これはガイガーカウンターで計測出来ます。ホット・パーティクル(プルトニウム微粒子)は、原子力関係者は微細燃料片と呼びますが、髪の切断面の幅よりとても小さいです。4月に東京で10個/日が観測された。1日に人々が呼吸すると吸入しています。
興味深いのは、シアトルで一人当たり5個/日の微細粒子が観測されています。なぜなら、この時期は主に太平洋へ、米西海岸に向かって風が吹いていたからです。米国で、レタスなどは食べる前に良く洗うよう注意喚起されてたのは、これが理由です。
ホット・パーティクル(プルトニウム微粒子)は、人間の肺に留まり、消化器官と骨に溜まり、長期間掛けて、ガンの原因になります。
ただ、検出が難しいほど微細放射性粒子です。
*注意:放射性プルームは常に一定方向に流れたわけでなく、北東から南西にも時に変化していった。
Q. 米国西海岸の人達は、これは憂慮すべきことですか、それともそれほどでもないのでしょうか?
A. “平均的に人間は、日に10立法m呼吸しますが、シアトルで一人当たり5個/日のプルトニウム粒子を吸っています。
現在、ホット・パーティクルつまりプルトニウム微細燃料片は、細胞組織に影響します。ですから、私はいまだに友人には総ての野菜を良く洗いなさいとアドヴァイスしています。ただ、いまだに我々の周辺の空気中に放射性粒子は存在し、それからは逃れられません。
Q. 衛星写真の画像では、3/12と5/24を比べると放射能蒸気は変化しており、現在は原子炉は制御下にあるようにみえますが?
A. 原発の放射性ガスは、3月は寒くてTV画面上は目視しやすかったが、5月には温かくなったので目視出来なくなった。いまだに、大量の放射性ガスと放射能汚染水を作り、放出し続けています。
ですから、放射能放出を抑えるには時間が必要です。まだ来年まで放射能は漏れ続け、放射性蒸気が止まり冷温停止になるまで、放射性蒸気と放射能汚染水を作り続けるでしょう。
     
ホット・パーティクルとは?
     
プルトニウムという放射能とその被爆の特徴 [4]の4ページ目より一部抜粋します。

粒径1μm、比重10 のPuO2 粒子を考えると、その放射能量は0.0106Bq となる。その粒子1個を吸い込み、それが肺中のどこかに沈着した場合の被曝量を考える。Pu239 のα線のエネルギーは5.1MeV、組織中の飛程は45μm 程度である。言い換えれば、この粒子から被曝する肺の組織は粒子から半径45μm以内のものだけであり、その重量はわずか0.4μg でしかない。そして、その他の肺の細胞はまったく被曝しない。一方、ICRP の評価方法では、1000g の重量を持つ肺全体で平均化した線量を計算する。両者の被曝量の計算結果を表に示すが、結果は9桁以上の違いとなる。もっとも、粒子が厳密に1箇所だけに固定されてまったく動かないということもありそうもなく、ギーサマンの評価によれば、およそ65μg 程度の細胞が被曝するという。その場合の評価も表に書き込んでおいたが、その場合でもICRP の評価値とは7桁以上の違いがある。
     
1974 年に、タンプリンとコクランはこの肺中の不均等被曝問題を取り上げて、「Radiation Standardfor Hot Particle」と題する論文を発表した。彼らは、その粒子が沈着した周辺の細胞に10Sv 以上の被曝を与えるような粒子を「ホットパーティクル」と定義し、そのような被曝を受けた細胞ががん化する確率を動物実験の結果から1/2000 とした。当時職業人の年間許容被曝線量は5rem/年であり、この値は、がんになる危険度が1/1000 という仮定から導かれたものであった。それに対応してICRP が示していた、肺中のプルトニウムの最大許容沈着量は16000pCi であった。それに対し、タンプリンとコクランが考えた「ホットパーティクル」による不均等被曝の場合には、1個0.07pCi の放射能を持つホットパーティクル2個、つまり0.14pCi で、がんになる危険度が1/1000になってしまう。
それゆえ、タンプリンとコクランはホットパーティクルの吸入を問題にする場合の許容量を115000分の1(0.14/16000)に引き下げるよう求めたのであった。

     
核汚染対策の手引き [5]より
     

半減期も2万年と長く、人類の知っているもっとも強力な毒物です。プルトニウムの微粒子はホットパーティクルと呼ばれ、このホットパーティクルの付着した所は、センチメートル単位の微小な、しかし激しい汚染を受けます。このホットパーティクルを吸い込むと、ほとんどの場合肺ガンを引き起こします
 チェルノブイリ原発事故では遥か離れたオーストリアで、このホットパーティクルを含んだ雨粒の一つが、木製のベンチを一人がすわる分だけの場所を汚染したような例もあります。


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[4] プルトニウムという放射能とその被爆の特徴: http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/kouen/Pu-risk.pdf

[5] 核汚染対策の手引き: http://www015.upp.so-net.ne.jp/sinzinrui/doc/kaku.html

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