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福島原発事故~海外メディアはどう見ている?【2】

Posted By staff On 2011年5月14日 @ 7:36 PM In ⑪福島原発問題 | 3 Comments

今日も5月8日の記事に引き続き、ロシアの報道番組「Russia Today」でのアーノルド・ゴンデーセン博士(フェア・ウィンド・アソシエイト役員)の発言を紹介します。
1号機の爆発(3/12)と3号機の爆発(3/13)は明らかに異なると博士は指摘しています。
       
題して・・・
         
『3号機で何が起こったのか?なぜ1号機その他と違うあのような爆発が起こったのか?』
     
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                         ☆  ★  ☆
     
『技術的な用語に“deflagration”と“detonation”という2つがある。どちらも「爆発」を表す用語だが、“deflagration”とは爆発の衝撃波が最大でも音速であるのに対して、“detonation”はその衝撃波が音速を超えるもの指す。
当然“detonation”は“deflagration”よりもずっと破壊的だ。まさにこの2つの差が1号機と3号機で起きたことの違いだ。実際1号機からの噴煙が建屋から離れていくスピードは3号機に比べてとてもゆっくりしている。』
     
『写真からも明らかなように、3号機の爆発は1号機に比べて遥かに大きなものだが、最も特徴的なのは、3号機の爆発のエネルギーは(1号機と異なり)すごい勢いで真上に伸びている点だ。また、3号機の爆発では、黒い噴煙が立ち昇る直前に建屋の南側に明るい黄色の閃光が走っている。さらに、これまであまりオープンになっていないが、原発プラントから約4kmも離れた場所から多数の燃料棒の破片が見つかっている。』
         
『これらの現象を分析するにあたり、当時の周辺状況を押さえておきたい。爆発のあった時期には、となりの4号機の使用済み燃料プールには水がなく、燃料棒は露出していたので、これが破片の原因とする声も一部にはあった。しかし、4号機の使用済み燃料棒(=燃料集合体)は損傷を受けていないことが判明した。だとすると、4~5kmも吹き飛ばされた燃料棒の破片は、4号機の使用済み燃料プールからではなく、3号機からのものだったという可能性が高くなる。また、とても細かな粒子のウランはハワイとアメリカ西海岸で検出され、同じくパウダー状のプルトニウムも福島原発付近で検出され、アメシウムはニューイングランド(アメリカ東海岸)でも検出されている。これらの物質は「超ウラン元素」と呼ばれ、これらの核種が検出されたということは、福島原発の燃料棒が揮発したことを意味する。』
      
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  圧力容器の赤い(=温度の高い)部分は、爆発の前後で動いていない
       
『爆発後の3号機の写真を見ると、建屋の大部分、特に南側が無くなっている。しかし赤外線写真(↑)を見ると、爆発前と同じ場所に高温部分の熱源が確認できる。つまり、3号機の格納容器並びに原子炉は損傷を受けていないと考えざるを得ない。それでは、原子炉他には損傷が無いのに、建屋が吹き飛び、黒い噴煙が上がったのはなぜか?
     
『水素爆発だけならそれは“deflagration”に過ぎず、衝撃波は音速で伝わるだけで、ものすごい勢いの上昇気流はつくらないし、黒い噴煙も立ち昇らない。もちろん黄色い閃光も発生しない。1号機で起きた爆発がこのレベルだ。ところが3号機の爆発は明らかに“detonation”だ。しかもビデオで見ると、立ち昇った噴煙から多量の破片が落ちてくるのも見える。この破片はおそらくプルトニウムやウラン、つまり燃料棒の破片だろう。』
     
『3号機の爆発の分析はまだ確定していないが、当時3号機の使用済み燃料プールは完全に空の状態だったのではないだろうか。この燃料プールの形状(=上方のみが吹き抜けていて他の5面は頑丈な建材で覆われている)が猛烈な上昇気流を生み、3号機南側に位置するプール内の核反応があのような黄色い閃光を生んだ・・・というのが私の推論だ。』
   
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  あらためて3号機の爆発を整理すると・・・

1.まず水素・酸素の化学反応が始まり水素爆発が起こる。
2・その衝撃波によって3号機の空になっていた使用済み燃料プールの燃料棒が動いて変形する。
3.燃料棒が変形するということは一種の核の集約化現象に他ならないので、そこで即発臨界による核反応(=保管核燃料臨界爆発)が起こった。
4.その核反応が、プールから燃料棒や燃料集合体などを吹き飛ばし、黒い噴煙を上げる“detonation”レベルの爆発のエネルギーをつくり出した。

                    ・・・このようなシナリオになります。
         
                         ☆  ★  ☆
            
『以上の仮説を確かめるには、噴煙に含まれる核種の同位体を調べればよい。米軍機が採集したサンプルがあるはずだから、現在ラボで分析中だろう。特にキノセンの同位体を調査すれば、使用済み燃料プールで即発臨界を起こしたかどうかが判明する。おそらくこれらの証拠品は米政府の手にはすでに入っていると思う。』
            
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アーノルド・ゴンデーセン博士のこの仮説が事実か否かは、米軍or米政府が採取しているであろうサンプルの分析で明らかになるのでしょうが、少なくとも日本の学者からこのような論理的な分析が聞けないのは、ほんとうに残念なことですね。
     


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