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うさぎのびっくりニュース!妊娠中に、妊娠!?

早いもので、今年ももう終りですね
      
ということで、恒例の干支シリーズ
来年の干支「うさぎ について扱います 😀
      
「うさぎ」の適応戦略ってすごい と思わせるニュースを発見したので紹介します
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写真はこちらからお借りしています→http://www.pub.ftokai-u.ac.jp/blog/index.php?itemid=8 [1]
       
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生物が種を存続していくには、子を産んでいかなければなりません。
そして食物連鎖の下位にいるほど簡単に子を宿すものですが、ドイツの調査によると、メスの野ウサギは出産する4日前に別の新たな妊娠をさせることが出来たそうです。
1つ目の妊娠が終わる前に次の妊娠が出来、過受胎と呼ばれるこの状態は、切れ目なく延々と妊娠が可能だと言います。
これにより通常の妊娠期間である42日を38日まで減らして子供を作り続けられる理屈になるようです。
また過受胎は、生殖力をさらに高めるための進化とみることも可能だと研究者は述べています。
ちなみに野ウサギとしたのは”Hare”と呼ばれるウサギのほうで、普通のウサギ”Rabbit”よりひと回り大きく、野生のウサギらしく足も非常に速いです。ペットとして飼われることの多いのはラビットの方で、こちらはそれほど長く走ることはできません。(ウサギと亀のウサギはHareの方)
足が速くても食物連鎖の下位にいるので、彼らをエサと狙う動物は多く、常に敵のことを気にして耳を立てています。数を増やしていくために妊娠しやすいよう進化したのだとしても、驚きではないかもしれません。
ただしこの妊娠によって、2度目に受精したほうの胎児は1つ目の胎児が残っているため行き場がなく、駐車場で空いたスペースを待つかのように卵管で待機しているそうです。そして子宮が空き次第移動するとのことです。
      
記事は「らばQ」から引用しています→http://labaq.com/archives/51505368.html [5]

   
哺乳類で、妊娠中にさらに妊娠できるなんて、他の生物でも聞いたことがありません。
知っている方がいらしたら教えて下さい 😀
      
卵産動物は、一般的に大量の卵を産み、その大部分が成体になるまでに外敵で喰われることによって淘汰適応を実現し、より強いものが生き残っていっています。
しかし、哺乳類は、胎内保育と産後保護から分かるように、そうった戦略を取っていません。
哺乳類は、数を多く生んで淘汰するのではなく、成体後に性闘争をすることで、適者だけが生き残る(性闘争に勝って縄張りを確保できたもののみ生き残る)仕組みをとっています。
      
従って、多産に向う戦略を取っていっているのは、哺乳類の中でも大変珍しいと思います。
おそらくそれは、うさぎが哺乳類の中でも弱者ゆえ、そうった戦略に向ったのかなと思いました 😀

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