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免疫って何?(番外編1)~観念が生み出した免疫疾患~

 こんにちわ。arincoです。久々のエントリーです。この間、「免疫機能の進化」について仲間と追求してきましたが、前回のエントリーで一段落しました。
 
 免疫機能の進化から見えてくる、重要な事は
生物は、新しい外圧が登場すると、その度に新たな可能性を見つけ出し、その新たな可能性⇒先端機能に収束することによって、全体を統合してきました。その際、それまでの古い機能は、その先端可能性の下に再統合されます。 [1]
 
 という事です。
 そして、現代における最先端機能は観念であり、全ての機能は観念の元に再統合されているという事が明らかになりました。
 そこで、今回は番外編として、
 生存圧力を克服したはずの人類は今、新種のウィルスや、免疫疾患など、新たな脅威にさらされています。これらの脅威も、観念や共認内容の問題として捉えなおす必要があるのではないでしょうか? [1]
 とあるように、観念と免疫疾患の関係について追求してみたいと思います。
 今回取り上げるのはアレルギー疾患です。アレルギーと言えば、アトピー、花粉症、食物アレルギー等様々ですが、これらは1970年以前には見られない病気でした。
 アレルギー疾患はなぜ増加しているのでしょうか?
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■アレルギー疾患は、免疫の過剰反応である。
 まず大前提として、「アレルギー疾患は、免疫の過剰反応である」という事を抑えておく事が重要です。
 特に抗体(IgE)の過剰反応 [5]によるものである事が近年解ってきています。 
■清潔志向→免疫細胞のバランス崩壊により、過剰な免疫反応=アレルギーや免疫力の低下が起こる。

ヘルパーT細胞はTh1、Th2細胞へと分化され、それぞれのバランスが崩れたときに過剰な免疫反応であるアレルギーや免疫力の低下がもたらされる [6]

 とある様に免疫細胞のバランスが崩れると過剰な免疫反応、すなわちアレルギーや免疫力の低下につながります。
 また、バランスの崩れる原因の一つとして、「清潔すぎる環境に育つ」という事が挙げられます。
 具体的には、

「清潔すぎる環境に育つ→1型ヘルパーT細胞(及び制御性(サプレッサー)T細胞)が発達しない→2型ヘルパーT細胞が過剰に増える→サイトカイン(インターロイキン4)→B細胞がIgE抗体を大量産出→IgE抗体がマスト細胞(肥満細胞)と結合→マスト細胞(肥満細胞)がヒスタミンやロイコトリエンなどの顆粒を大量放出→アレルギー反応」 [7]

という経路を辿りアレルギー反応を引き起こします。
つまり、
 
 清潔すぎる環境に育つ→免疫のバランスが崩れる→アレルギーや免疫力の低下
という事です。実際に

長男は母から伝えられた育児でなく、哺乳瓶は消毒液に浸し離乳食は雑菌のない缶詰を食べさせました。
下痢が続くので母乳を中止し入院させ大豆から出来た粉乳を飲ませるように病院で指導され母乳は飲ませませんでした。
そのうち皮膚湿疹がひどくなり寝付いても体が温かくなると痒くなり、親子とも睡眠不足で、一晩でもいいぐっすり眠りたいと思いました。
その頃はまだアトピーとは云わず滲出性皮膚湿疹と診断されました。
 副腎皮質ホルモンの注射を打ち続け、足の筋肉が固くなってしまう子供が問題になり我が子もと不安な毎日が続き、乾布摩擦、冬でも半そで半ズボンの薄着にさせ、良いといわれることはありとあらゆる試みをしましたが効果も無く、痒くて眠れない子供の苦しみに自分を責め続け何十年、現在も長男はアトピーに悩み苦しみ続けています。孫もアトピー体質です。
 長男の子育てで反省もあり次男は母乳で育て哺乳瓶の消毒不要で、離乳食も特別に作ったり、離乳の時期も急いだりせず、母から教えられたように大人の食卓に出す味噌汁の実のジャガイモやにんじんご飯を潰して少しずつ食べさせました。
その結果なのかどうか因果関係は判りませんが、次男は全くアトピーはありません。

 食品アレルギーの引き金となるのは、『経口免疫寛容』の関わりです。
 この経口免疫寛容とは、簡単に言えば食べ物の入口部分=経口で、食物を異物=敵として認識し拒絶する反応を抑える仕組み。
 人の場合、生まれたての赤ちゃんは無菌状態であり、かつ経口免疫が働く状態になっています。まだ腸管免疫が未発達な状態であり、かつ母乳成分(母親の体内で食品が分解され育成に必要な養分が凝縮されたもの)をほぼそのまま体内に取込む仕組みを備えている為、母乳以外のものは極力入口部分で排除するようになっています。
 しかし、生後4~5日もすると赤ちゃんの腸内にも細菌類が住み着き始め、これらの腸内細菌が腸内フローラという生態系を徐々に形成して行きます。これらの腸内細菌は腸管免疫と共生関係を構築し、食物の消化や代謝物の生産等にも関与しますが、この腸内細菌の誘導によりサプレッサーT細胞の誘導⇒B細胞の抗体産出抑制⇒経口免疫寛容の形成という順で、徐々に食物蛋白質の受け入れ態勢を形成し、離乳期へと移項して行きます。
 即ち、体内での細菌類との共生により免疫学習を事前に行い、乳離れ後の捕食行動に徐々に備えていく仕組みが作られているという事。
 逆に言えば、あまりにも清潔すぎる環境で育ち、腸内細菌の増殖が阻害されると、経口免疫寛容が形成されずに食品アレルギーを誘発する可能性も高くなる、という事が言えます。

 等、事例を挙げれば枚挙にいとまがありません。
 これらの事象から分かるのが、現代人の清潔志向がアレルギーを生み出している大きな原因の一つであるという事です。
 免疫機能は現実の圧力の中で獲得してきた機能です。従って、現実から切り離された異様な空間下では、正常に働く事が出来ないのは当然なのでしょう。
 また、今や、私達の食する家畜の飼料にまで、家畜が病気にならない様、抗生物質が多量に使用されています。当然、これらを食する私達の体の中は抗生物質まみれです。
 結果、体内に抗生物質が蓄積し、本来共生すべき微生物が住む事の出来ない体が形成されていきます。
 事実、清潔志向が強まった事で寄生虫が減少した1960年代後半以降、アトピー等の増加が見られます。
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画像はこちら [8]からお借りしました。
 
■寄生虫や微生物との共生による人間は健康が保たれている。
「寄生虫や微生物がいない清潔過ぎる社会は、逆に不健康である」と主張している、東京医科歯科大学 藤田紘一郎教授の言葉は示唆に富んでいます。

日本人は元来、きれい好きな民族です。特に江戸時代は、世界的に見ても人々が清潔な暮らしをしていました。銭湯の流行にも象徴されているでしょう。ただし、寄生虫を必要以上に駆除しようとはしませんでした。
我々は今でも「ムシの知らせ」とか「ムシが好かない」、「腹のムシがおさまらない」といった言葉を使いますが、この“ムシ”は寄生虫を指しています。それぐらい、人のお腹の中に寄生虫がいることは自然だったのですね。
もちろん、寄生虫が増え過ぎては症状が出てきます。だから「海人草(かいにんそう)」に代表される虫くだし食材があり、それらを活用することで体のバランスを取っていたわけです。また昔の日本は糞便を肥料にしていました。日本人は生野菜を食するという習慣を持っていませんでしたから、必要以上に寄生虫を増やすことはなかったのです。

ではこの清潔志向はいつ頃から登場した観念なのでしょうか?
■清潔志向を植え付けたGHQ
 実は、清潔志向は戦後GHQによって植えつけられた観念です。

終戦後、マッカーサー率いる進駐軍が来日し、日本の生野菜を食べて寄生虫に感染するということに悩まされました。そこで「日本は野蛮な国だ!」と批判が起こり、寄生虫を減らそうという動きにつながっていったのです。これが日本における清潔志向の始まりであって、それまでの“寄生虫と共生する”という考えがなくなっていきました。 [8]

 この様に西洋に植えつけられた観念が、現代病を生み出したのです。また、清潔志向だけでなく、戦後食生活が西洋化した結果、クローン病等の免疫疾患が増加しています。
 これらも、西洋に追いつけ追い越せという志向が生み出した現代病なのです。
■人工物質が花粉症を生む。
 アレルギー疾患の原因となるのは、清潔志向の他、人工物質の増加にも在ります。特に、花粉症の原因は、「花粉」にあるのではなく、「人工物質」の方にあるという事が分かってきました。
 人工物質も元を辿れば「大量生産=大量消費」という近代思想から生まれたもので、観念が生み出した病気と言う事が出来るでしょう。

試験管内でスギ花粉症患者の血液成分にディーゼル車排出微粒子を添加したところ、ディーゼル車排出微粒子が、症状を発現・増悪させる物質の産生や増強に関与し、花粉症の症状を引き起こしたり悪化させたりする可能性があることが示唆された」
 花粉の量が圧倒的に多い農村部より都市部に花粉症患者の数が多いという事例からもわかるように、誤認してしまう原因は花粉の量ではなくディーゼル車の排出ガスを初めとする人工物質が空中に舞っている花粉に付着し、その花粉が体内に入るからではないか。そして、免疫はその人工物質(或いは花粉の両方)に反応しているのではないか?

花粉症は、大気汚染物質により発症しやすくなる。 [9]

ないはずだった乳幼児の花粉症が増えている
これまで説明されてきた花粉症の発症メカニズムでは、乳幼児では花粉症は発症しないはずでした。ところが、実際には花粉症の低年齢化が進んでいるようです。このことは、花粉症は“花粉”のみで引き起こされるものではないことをを示しています。

■否定視、思い込みによる過剰な免疫反応
 
 観念(ストレス、否定視、思い込み)そのものがダイレクトに過剰な免疫反応を示す事例も多数存在します。
 まず、注目すべきは、そもそも自立神経システムが免疫機能=白血球をコントロールしているという事実です。

 自律神経の交感神経と副交感神経は、交感神経→興奮させる(職場でのミス、全力運動、夫婦喧嘩などのストレス)、副交感神経→リラックスさせる(音楽を聴きながらくつろぐ、お風呂でゆったり、歩く)、というようにそれぞれ相反するように働き、健康なときには常にバランスを保っています。ところが強いストレスなどでこの2種類の神経のバランスが崩れ、片方に極端に偏ると、顆粒球とリンパ球のバランスも偏りさまざまな病気をもたらします。
 体の生命活動すべてをコントロールしている自律神経システムが、実は白血球もコントロールしてます。
 生理学的に交感神経優位の時には顆粒球が増え副交感神経優位の時にはリンパ球が増えるという相関関係が同定されてます。過労やストレスによって交感神経の緊張が続くと、ガンなどの組織破壊を引き起こします。逆に食べ過ぎや運動不足のリラックスした生活をつづけていると副交感神経の優位が続き、リンパ球の免疫機能が過剰になり自分自身を攻撃してアレルギーを引き起こします。
 アトピーを含むアレルギーなどは、自立神経システムのアンバランスの影響を直接的に受けており、自立神経は視床下部=心の影響を受けています。

 また、花粉を感謝、肯定視する事で花粉症が劇的に改善した事例も存在します。

花粉症の人は、花粉を有害なものとして近づきたくない。絶対に避けたいと思っている。ところがここに大きな落とし穴はないか?本来有害ではない花粉を、観念で有害と認定していることが、免疫反応を加速させているのではないか?と。
マスコミでも花粉の猛威をあおり、「こんなに花粉が飛ぶ」と毎日予報している。コマーシャルも、空気清浄機とか、どうしたら花粉を排除できるか?ばかりに意識が向いている。(観念支配の一例か?)
→そして、さらに免疫系が警戒を強める。・・・・という悪循環になってないだろうか?
それでやってみたこと、
・まず花粉は、有害ではない、自然の一部と認識すること。 
→だからマスクも、くすりも必要ない。
・花粉って季節になれば飛ぶものだと考え肯定すること。決して否定しない
・深呼吸してもだいじょうぶだと確かめること。
・・・・・そして自然と花粉に感謝すること。
すると不思議なことに、即効よくなっていきました。今は全快です。

■観念が生み出した病気は、観念によって治癒できる
 この様にアレルギー疾患は、観念が生み出した病気である事が分かりました。観念で生み出した病気は、花粉症の完治例にも見られる様、観念で治す事も出来るはずです。番外編2では、現在、私達が注目している「共認治癒力」を紹介します。
お楽しみに

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