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昆虫の成体は生殖第一という生命原理そのもの

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写真はリンク [1]よりお借りしました。
 
盆休みが終わりました。
みなさん、どこかに出かけましたか?
 
田舎 に帰って、子供をつれて虫取り に行った方も多いのではないでしょうか 😀
昔は、山の中で昆虫を捕まえにいった方も多いことでしょう。
 
昆虫は、成虫の期間はごく僅か
はかないなぁ・・・ 、と思ったことが皆さんあるのではないでしょうか。
 
今回は、その昆虫に関するお話です。
 
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成虫の期間が非常に短いイメージの強い代表は「セミ」ですね。セミの場合、幼虫として地下生活をする期間は3~17年です。これに対して、成虫の期間は1~2週間と言われることもありますが、飼育の大変さから生まれた俗説のようで、実際は1ヶ月程度のようです。
しかも、成虫になれるのは、そのごく一部に過ぎません。
 
はかないですね・・・。
では、その成虫の期間、何をやっているのでしょうか。
 
昆虫の体は、頭・胸・腹と3つに分かれています。
その中でも、腹の部分が非常に大きいですね。
 
この腹の部分。再び、セミを例にとって見てみましょう。
オスは腹弁(ふくべん)と呼ばれるものが2つ、対になってあります。これはセミが鳴くための発音器の一部です。これに対して、メスにはお尻の先に細長い産卵管があり、この管を木に刺して卵を産み付けます。いわば、生殖器となっています。
オスとメスの見分け方 [5]参照>
 
そして、胸、そして大きな羽が取り付いています。
 
大半は生殖のための機能で、その他は移動などの必要最低限の機能で構成されているように思えます。
つまり、
成虫は生殖のために存在しており、子孫繁栄のための一生であるとも言えるのです
 
よく考えてみると、蝶や蜂なども、羽は大きく、その他大半は腹の生殖器であることは共通していることが分かります。
また、蝶の羽の派手な模様も、クジャクの雄と同じく、生殖のためにあります。
 
生物は生殖のために進化しており、昆虫は生殖に不要な機能は出来る限り捨て去るということを特化させているのです。
昆虫の一生は生物進化の象徴であると言えるのではないでしょうか。

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