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進化の歴史は、「ニッチ」の連続⑤ ~両生類⇒哺乳類~

進化の歴史は、「ニッチ」の連続④ [1]で紹介した通り、次は、哺乳類誕生までの秘話をお伝えします。
   
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シームリア(両生類)(50cm)
画像はこちら(→古世界の住人 [2])からお借りしています。
    
改めて復習すると・・・、
爬虫類・哺乳類への進化は、①両生類→爬虫類、②両生類→哺乳類と、実はいずれも両生類からの進化過程なのです。
今回は②両生類→哺乳類へと至る過程を説明します 😮
これが分かると、哺乳類である人類の祖先が分かるんです。
楽しみですね~ 😀
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②両生類→哺乳類
実は、爬虫類の進化過程以外に、肉食両生類に加えて、爬虫類も繁殖し、いよいよ逃げ場の無くなった弱者の中で、何とか逃げ延びた 先があります。
それは、「寒冷地」です。
しかし、寒さ のため外で卵をかえすことができません。
再び逆境です。外でダメなら・・・、
そうですね。空気や水より温かい胎内で孵化させる(卵胎生)という機能を獲得 します。
問題解決かと思いきや・・、さらに気候変動によって、寒冷化してしまいます。体温も下がるので、卵をかえせません
更に暖かい場所を探索する必要があります。
では、最も暖かい場所 はどこでしょう?
水中でも、陸上でもダメ、ならば・・・
答えは「土の中」です。
しかし、長時間、土の中で生活すると、皮膚が乾燥し、皮膚呼吸ができません。
そこで、ある機能を進化 させます。それは、「肺」です。肺機能の発達により、完全肺呼吸を実現します。これで、皮膚のネバネバが不要になります。そして、寒さから身を守るために、毛皮や皮下脂肪が出来るのです 😀
さらに、もっと寒冷化すると。体温を保持する必要から、恒温化(気温に左右されずに、体温を一定に保つ機能)が必要となります。
体温を保持するためには、大量のエネルギーが必要です。
実は、土の中というのは暖かいだけでなく、もう一つのメリット があります。
それは、土の中は、ムシやミミズなどの食料の豊富さです。これにより、体温を維持することで、寒冷地に適応してきました。
こうして、哺乳類が誕生しました。
    
    
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初期哺乳類アデロバシレウス
(夜に森林の落ち葉の中で、虫などを食べてひっそり活動していた。10~14cm)    
画像はこちら(→古世界の住人 [2])からお借りしています。
     
その頃の哺乳類は、体長10cm、土の中で生活している奴 なんですが何だか分かりますか。
そうです。モグラです。つまり、私たちの祖先はモグラなんです。
これからはモグラちゃんを見る目 が変わってきますね。
ということで、これまで4回にわたって、「生物史に興味をもってもらうシリーズ」として、生物の誕生から哺乳類までの進化過程を紹介してきました。少しは、興味を持ってもらえたでしょうか。
今後も、様々なテーマで紹介していきますので、お楽しみに~!

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