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「日焼け止めクリーム」、何で塗るだけで防止できるの?

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暑い~日差し が降り注いでいますね
この日差しを受け止めている、最大の臓器は何だと思いますか
それは、「皮膚」なんです。
日光は、私たちの体には欠かせないものです
からだを温めてくれたり、カルシウムの吸収に欠かせないビタミンDの合成を活性化させたりしています。
だけど、当たりすぎると大変
日光の一部である紫外線はDNA に損傷を与えるなど細胞にとって害になるからです。
だから、生物は紫外線から自らの細胞を守るしくみを持っているのです。
人の場合、紫外線防御の方法のひとつが、いわゆる「日焼け」です。
実は「皮膚が黒くなる」という反応は、皮膚が紫外線からからだを守ろうとしてる証だったんですね!
ではでは、まずその「日焼け」の仕組みを簡単にご紹介 😀
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■日焼けの仕組み

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皮膚は表面から深部に向かって「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からなります。
そのなかで、紫外線などの有害な刺激から体を保護しているのが「表皮」です。
この表皮の基底部に存在している「メラサイト」といわれる色素生産細胞が、日焼けにおいて重要な役割を果たしています。
画像はこちらかお借りしました。
お肌の科学から生まれた新しい美肌理論 [5]
どんな働きをしているかというと・・・
皮膚が紫外線 を浴びると、「角質層」が紫外線を反射 して、体内に入り込む量を少なくします。
「角質層」をくぐり抜けてきた紫外線は、さらに皮膚の内部に入ってきます。
それを防御する役割をしているのが、「メラサイト」(色素生産細胞)
紫外線をキャッチするとメラサイトが黒色の「メラニン」を生産し始めます。
黒くなるのは、メラサイトが「メラニン」を生成しているからなんですね 😮
(この、メラニンは、皮膚の全ての細胞で合成されるわけではなく、メラノサイトだけで合成されます。)
この「メラニン」は、紫外線を吸収するという性質を持っています。
そのため、メラニンが存在すると紫外線が表皮内で吸収され、細胞へのダメージを抑えることができます
そして、なんとこの「メラサイト」。
紫外線を一度浴びたら、一週間はメラニンを作り続けるそうです
こんな仕組みだったのですね
すばらしい仕組みを持っていても、できれば日焼けしたくないのが 乙女心
なので、女性の方は日焼け止めクリームを塗っている方が多いと思いますが、あれって、どうやって日焼けを防いでいるのでしょう?
「なんで塗るだけで、防止できるの?」とう疑問がありました!
そこで、日焼け止めの仕組みを調べてみました。
主には、2つの働きで防いでいます。
■紫外線を反射させている!
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日焼け止めには、「紫外線散乱剤」というものが入っています。
紫外線散乱剤は、肌の表面を金属酸化物の粉で覆い、鏡のように物理的に紫外線を反射、散乱しています。
なんと、金属を肌に塗っていたのですね おどろきです。
代表的な成分としては、酸化チタン(Titanium Dioxide)、酸化亜鉛(Zinc Oxide)etc。
※酸化チタン(Titanium Dioxide)
白い粉末状の酸化チタン入りの日焼け止めは白っぽい色をしており、全ての紫外線と、可視光線(目に見える光)を効果的に反射、散乱する。
また、肌へのダメージの強い赤外線による熱も反射し、肌の適切な温度を保つことにより、熱害から起こる光老化現象を防ぐ。
※酸化亜鉛(Zinc Oxide)
補助的に傷の治癒に使われたり、穏やかな抗細菌力もあると知られている。
酸化亜鉛は50年以上も前からUVA、UVBの両方を反射する成分として
使われており、酸化チタンと同じく赤外線も反射する。
UVAの中でも長い波長の光(300nm~400nm)から肌を守る力は、酸化チタンよりもすぐれている。
酸化チタンが光を散乱するのに比べ、酸化亜鉛がむしろ光を吸収する。
■紫外線を熱に変えている!
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もうひとつ含まれているものが、「紫外線吸収剤」といわれるもの。
紫外線吸収剤は、肌の表面で 紫外線を吸収し、それを熱エネルギー(赤外線や可視光線)に変え放出することで、肌に紫外線が届かないようにします。
代表的な成分としては、サリチル酸オクチル、ジメチルPABAオクチルetc
熱に変えていたなんて、またまた驚きです
こんな仕組みで、日焼けを防止していたとはほんと驚きです
でもでもわすれちゃいけないのは、そもそも黒くなるのは、「皮膚が紫外線からからだを守ろうとしてる証」だということ。
それを知れば、嫌な日焼けもありがたいものですね
ぜひぜひ、これをきっかけにカラダに感謝してみて下さいね

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