2009-08-16

腸内細菌と健康の関係

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地球35億年といわれる歴史の中、腸内細菌などの菌は、「地球の生命誕生の時点から」の生き物です。私達人類は、地球の歴史から見れば、まだほんの一瞬の時を生きているだけの生き物なので、その全容を知ることは到底無理な話ですが、いくつか解って来ている事があります。そのなかでも重要なのは、「・・・・腸内細菌は人間の健康と深く関わっている・・・・」ということです。
1.「腸内細菌」とは?
2.人間と「腸内細菌」との関係(宿主・共生)
3.「腸内細菌」のいろいろ(有用菌・有害菌・日和見菌)
4.栄養成分の分解・消化・吸収と「腸内細菌」
を追求していきたいと思います 😀
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1. 「腸内細菌」とは?
私達が住んでいるこの地球上には、無数の細菌が存在しています。 その中で生活している私たち人間が、これらの細菌の影響を受けずに生きていくことなどできるはずがありません
 事実、赤ちゃんは母親の胎内では無菌状態ですが、産道を通って生まれてくる時にまず母親から最初の感染を受けます。  
その後、生活環境によって、すぐにいろいろな種類の細菌が腸管内に住むようになります。
 このように腸管内を住みかとして存在している細菌を「腸内細菌」といいます。
腸内細菌叢は、全てあわせると 約1kg(=肝臓にほぼ等しい)の重さがあり、その人間との関わりの深さや働きから、第三の臓器とも言われています。
人間の糞便の3分の1は、「腸内細菌」の生きたものか、死んだものの重さだといわれています。
 糞便1gあたりには、数にして、10億個~1,000億個もの「腸内細菌」が存在し、その種類は、乳酸菌をはじめとして100種類以上といわれています。
さらに、胃から大腸までの腸管全体では、「種類は300種類、数は100兆個、重さにして約1kg」存在すると言われています。
人間ひとりの全てを構成する細胞の数が60兆個と言われていますから、この「100兆個」という数は実に大変なものだということが想像できると思います。

2.人間と「腸内細菌」との関係(宿主・共生)
森林が自然の中でバランスよく存在している間は、その中で生活している動物達も健やかに生活できますが、天変地異などで森林が壊れると、動物達も死んでしまいます。
また、どんなに気候がよくても、樹木に害を与えるような虫や動物が異常に増えると、森林は枯れてしまいます。
私達の体、つまり「宿主」と「腸内細菌」の関係もまさにその通りです。
私達、つまり「宿主」が「健康」であれば、腸内細菌も「正常」であり、「宿主」の環境が「急変」すると、腸内細菌も「異常」をきたし、そのことのよって悪い菌が腸内で増えれば「宿主」は「病気」になってしまうのです。
つまり「宿主」の健康に「腸内細菌」は欠かせない存在なのです。

3.「腸内細菌」のいろいろ(有用菌・有害菌・日和見菌)
腸内細菌を大きく分けると、有用菌(善玉菌)、有害菌(悪玉菌)、日和見(ひよりみ)菌の3つになります。
日和見菌は、数の上では一番多く、普段は人体にほとんど影響を与えませんが、いつも善玉菌群、悪玉菌群どちらが優勢かに注目していて、そして、その時その時で優勢なほうに加担する性質をもっています。
これらの菌は、日々、腸という空間の中でおのおのの縄張りを確保しながら、腸内環境をつくっています。
腸内細菌叢は、有用菌(善玉菌)と有害菌(悪玉菌)のバランスが保たれていてはじめて、人間(宿主)にとって有用な働きをしてくれます。
栄養バランスの悪い食生活、ストレス、病原菌の侵入、などの因子が加わると、急速に有害菌の勢力が増します
そして有害菌が増殖してくると、悪玉菌群が日和見菌群の支援を受けて、下痢や便秘、腸炎を引き起したり、長期的には老化が進行したり、ガンや生活習慣病の発生にも繋がっていきます。
一方、腸内細菌叢に有用菌(善玉菌=乳酸菌)が多く定着している時には、上のような因子が加わっても、乳酸菌群の作る 「有機酸」などの力で、有害菌の増殖は強力に阻止されます。
「腸内細菌」は住み着いている(定着している)菌の種類や数が一人一人異なります。
健康な人の体からは乳酸菌群が多く存在し、そうでない人の腸管内では有用菌が少なく、腸内細菌叢の乱れが激しいことが様々な研究において明らかになっています。

4.栄養成分の分解・消化・吸収と「腸内細菌」
私達が口から摂った食べ物などは食道を通って胃に運ばれ、食物を胃液とよく混ぜ合わせ、流動的なかゆ状にし、次に送られる小腸での本格的な消化、吸収に備えます。
胃液にはタンパク質分解酵素は含まれていますが、炭水化物や脂肪を消化する酵素は含まれていません。
胃で栄養分などの吸収が行われていると思っている方も多いと思いますが、胃は食物が消化・吸収される前に腐敗しないよう、胃液に含まれる塩酸で食物を殺菌したり、アルコールを吸収したり、食物を少しずつ小腸に送り出すための一時的な保管場所、などの役割をもっています。その後、十二指腸を通り、小腸へと送られます。
小腸は体の中で最も長い臓器で、ヒダが多い上に内部の表面はイソギンチャクのような絨毛突起におおわれています。
腸全体の微絨毛(約300兆本)が、それぞれ栄養成分を吸収すること = 私たちのからだにとっての本当の吸収といえます。
ただ、炭水化物、たんぱく質、脂肪 や健康食品、自然食品などの有効成分は、分子が大きい構造なので、これらの成分がブドウ糖やアミノ酸などの最小単位にまで分解されていなければ、微絨毛から無駄なく吸収することができません。
そこで有用菌(善玉菌=乳酸菌)が、栄養素や成分を約300兆本の微絨毛に無駄なく吸収されるレベルまでの低分子に分解する手助けをしているといいます。
残りかすは大腸に送られ、さらに水分やミネラルが吸収されたあと、体外に排出されます。


非常に当たり前のことですが、どんなにおいしくて体に良い食べ物や、有効成分の多い健康食品を摂ったとしても、その成分が腸で分解・消化・吸収されなければ、せっかくの良い成分も腸内を素通りするだけで終わってしまいます。
「腸内細菌叢」のバランスが悪く、有用菌(善玉菌=乳酸菌)が少なかったり、腸内細菌が元気でない人は、全ての成分を低分子に分解しきれずに、たくさんの良い成分をそのまま送り出してしまっているのです。
口から摂った食べ物などの栄養素を100%活かすためには
◎ つねに「腸内環境」を整える
◎ 「腸内細菌叢」のバランスを保つ
◎ きちんと微絨毛から栄養素や成分が吸収されるようにする
ことが、生きていく上での基本中の基本なのです。
その為には具体的にどうしたらいいかは次回追求していきます
http://www.seiwa-bussan.co.jp/chonaisaikin.htm#chounaisaikin-tohaより引用

List    投稿者 mizuguti | 2009-08-16 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 

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コメント1件

 あれっくちゅ | 2010.01.06 1:02

ネコは日本ではマッカレルタビー
(直訳すると鯖ぶちですが、トラ模様です。)
が多いのですが、
アメリカンショートヘアーなどに多いクラシックタビー
(渦巻き模様)は市街地向きのカモフラージュなんだそうですね。
ちなみにあれっくちゅはマッカレルタビーだにゃ。
純白で目の青いネコは聴覚に障害が有る場合が多いのですが、
私が確認した範囲では、このようなネコは4頭中3頭に障害がありました。
私の家には以前ペルシャで前述のようなネコが居ました。
品種には関係ないようです。
理由を検索しても出てこないのですが、どのような理由なのでしょう。

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