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インフルエンザの大きさ、形、種類ってどうなってるの?

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http://www.iph.pref.hokkaido.jp/Tokushu/Tokushu-Komoku/Influenza/index.htm
前回アストロバイオロジーについて追求していくといいましたが、今回はせっかくなので現在世間を賑わせているインフルエンザウイルスについて調べることにしました 😀
もし期待していた人がいたらごめんなさい 決してアストロバイオロジーに行き詰ったからテーマを変えたわけではありません(笑)
ではインフルエンザの大きさ、形、種類などを明らかにしながら追求していきたいと思います。
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  インフルエンザウイルスは直径約80~120ナノメートル(1ナノメートルは1ミリメートルの100万分の1)で、ウイルス表面からHA(赤血球凝集素)およびNA(ノイラミニダーゼ)というタンパク質が突き出ているために、とげのあるイガグリのような形をしています。
  そして内部タンパク質の形によってA型、B型、C型に分けられ、A型はさらにHAとNAの形によって亜型に分けられます
  現在では、HAの亜型が15種類、NAの亜型が9種類知られており、それぞれ1~15、1~9というように番号をつけ、HAとNAの型の組み合わせによりその頭文字のHとNをとってH4N5型、H7N7型というようにウイルスの型を決定しています。
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  たとえば、よく耳にするAソ連型はH1N1型、A香港型はH3N2型です。A型ウイルスは自然界に広く分布しており、ヒト以外にもブタ、ウマ、アザラシなどのほ乳類や、ニワトリ、カモ、アヒルなどの鳥類からも分離されています。このうちヒトに感染するのは、現在のところH1N1型(Aソ連型)、H2N2型(Aアジア型)、H3N2型(A香港型)の3種類です。B型とC型には亜型はありません。これらのうち、現在流行を繰り返しているのは、H1N1型、H3N2型およびB型です。C型は大きな流行は起こしません。
  インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ形を変えながら感染を繰り返します。このような、ウイルスの性質が少しずれて起こる変異を「連続変異」といいます。これに対して、従来流行していたウイルスとはHAやNAの亜型が全然違うウイルスが突然現れることがあります。これを「不連続変異」といい、これによって現れたウイルスが、いわゆる新型インフルエンザウイルスです。
  新型インフルエンザウイルスというと、1997年に香港で起こった事件(注1)を思い出す人もいると思います。この事件は鳥が持っていたウイルスが人に感染したという大変珍しいケースでしたが、本来は鳥から人に直接感染することはありません
  新型インフルエンザウイルスが発生する過程として、カモ→アヒル→ブタ→ヒトのルートが考えられていて、これにはアヒルとブタが一緒に飼われていることが必要ですが、この条件を満たすのは中国南部を中心とした地域であることがわかっています。そして、過去において発生した新型ウイルスはもとより、将来においてもこの地域が発生源となる可能性が高いと考えられます。
今回調べていて「HAやNAの亜型が全然違うウイルスが突然現れることがあり、それが新型インフルエンザ」となりましたが、現在流行しているのはA型(H1N1)で、これは過去の「ソ連風邪ウイルス」や「スペイン風邪」と同型です。つまり亜型が一緒なので何をもって新型といっているのか疑問が出てしまいました。もしウィルスの持つ8本のRNA遺伝子コードの違いにより、新型と判断しているなら、ほとんどが新型になってしまいます。
次回までにそのことを明らかにしたいと思います。
もし知っている方がいたら教えてください 🙂

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