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生物の群れ(共生)の起源

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画像はコチラ [1]からお借りしました。
MASAMUNEです 8) 。今日は生命原初を調べていたら、おもしろいことに気づいたのでそれをまとめます。
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以前このブログの記事である、『原始生命と群れ【仮説】(リンク [2])』を裏付ける事例を見つけました。
●まず、原始生命とはどのようなものか?
wikipedia「共通祖先」(リンク [3])より引用一部編集
共通祖先型生命の性質としては以下のものがある。
1.好熱菌である (リンク [4]
2.ゲノムサイズは小さい(リンク [5]
3.遺伝子数は少ない
1.については今回の記事の主旨から少しはずれるので詳しく書きませんが、原初の生命は現在の超好熱菌よりもさらに高温で生育していた可能性もあるようです。それくらい外圧の高い場所に生息していたようですね。
2・3については大きな異論ないと思います。初期生命ほど遺伝情報がすくない。
では上記の特徴からゲノムサイズに注目して初期生命に近そうなものをピックアップしてみましょう。
===以下引用(リンク [5])===
>最小のゲノムを有する現存の生物は、ドメイン真正細菌のCarsonella ruddii(ゲノムサイズは15万9662塩基対)である。この数字は既存の生物の中では桁違いに小さく、葉緑体や一部のミトコンドリアゲノムよりも小さい。この生物はアブラムシの細胞内に共生、しかも世代を超えて垂直伝播することから、細胞小器官と細菌の境界に位置していると考えられる。代謝系の大部分を欠き、遺伝子関連の酵素も欠き始めている。

>他の生物の細胞内に共生しているものを除いた自立している生物の中で最小のゲノムを持つ生物は、ドメイン古細菌ナノアーキオータ門に属するNanoarchaeum equitansである(ゲノムサイズは49万塩基対)。この生物も古細菌クレンアーキオータ門に属する超好熱菌Ignicoccus hospitalisの細胞表面に付着して生活しており、厳密な意味で独立生活を送っているとは考えにくい。事実、アミノ酸、ヌクレオチド、脂質の代謝系のほとんどを欠いている。

>また、完全独立生活を行なう生物で最小のゲノムを有するのは、そのI. hospitalisである(ゲノムサイズは129万7538塩基対)、多くの場合、前述のN. equitansを表面に共生させているが、別にN. equitansに依存しているわけではなく、いなくても特に問題は無い。

> C. ruddiiを除くと、ドメイン真正細菌においてはマイコプラズマと言われる細胞壁を有しない特殊な微生物が最小のゲノムを有している(ゲノムサイズは56万塩基対)。こちらも独立生活を行なわず哺乳類の細胞内などに寄生し何らかの病症をホストに及ぼす。N. equitansともに独立生活を行えないと言う点で厳密な意味での生命の定義から外れるが、単位膜系、代謝系、自己増殖能を持つと言う点では生命の定義には反しない。ともに細胞壁を有しない点で共通している点が興味深い。

>また、代謝系から逆算して最低限のゲノムを類推することもなされているが、こちらは研究者によってまちまちで遺伝子数100~300と言う結果が出ている。平均的な大きさの遺伝子は1000塩基対なので大体10万~30万塩基対というところであり、Nanoarchaeum equitansに近い値である。

===引用終了===
生命は誕生時点から不完全(完結したものでは無い)なものであり、ゆえに共に生きてきた=群れる結果になったリンク [2])』という仮説は上記に挙げたCarsonella ruddii、Nanoarchaeum equitans、マイコプラズマの生態により裏付けられたといえるのではないでしょうか?
こうして考えてみると、生物はそもそも群れることから始まっており、また、たいていの動物は群れで生活しているということを考えると(リンク [6])、現代人の主流な考えである「個性」とか「個人」という考えは間違っていると考えてもいいのではないでしょうか?
(masamune)

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