- 生物史から、自然の摂理を読み解く - http://www.seibutsushi.net/blog -

生命誕生には、隕石が不可欠だった!?

%E9%9A%95%E7%9F%B3%E8%A1%9D%E7%AA%81.jpg
画像は、がかくナビ [1]からです。
元は、物質・材料研究機構/東北大学大学院理学研究科です。
前回のなんでや劇場では、「生命の起源」にせまりましたね
詳しくはこちら なんでや劇場レポート3~生物の起源にせまる [2]
そんな生命の起源を解明するうえで、非常に興味深いニュースをみつけました 😀
その一部を紹介したいと思います
がかくナビ [1]からです。
ここは、科学ニュースをかなり分りやすく書いてあるので、初心者の方にオススメです。
いつも応援ありがとうございます
ブログランキング・人気ブログランキングへ [3]
にほんブログ村 科学ブログへ [4]
[5]


地球に生命が誕生したのは、今から約約38億~27億年前のことだと考えられています。
生物の体は、主にタンパク質でできています。
そしてそのタンパク質を構成しているが、アミノ酸です。
生命のもととなるアミノ酸ができなければ、 生命 は誕生することができませんでした
しかし、これまでどうやってアミノ酸ができたのかが分っていませんでした。
■今までの仮説
1953年、アメリカのミラーが、メタン 、アンモニア 、水をふくむ気体 の中で雷のような電気を起こす実験をして、アミノ酸ができることを明らかにしました。
当時は、これが生命のもとになるアミノ酸のでき方だと考えられていました。
しかし、その後の研究で、大昔の地球には、メタンもアンモニアもない可能性が高いことがわかり、ミラーのやったような方法で生命のもとになるアミノ酸ができたのではないという考えが主流になりました。
そこに新たなな仮説を打ち出したのが、物質・材料研究機構の中沢弘基氏です
■アミノ酸は、いん石の衝突が関係しているのでは?
物質・材料研究機構/東北大学大学院理学研究科の中沢弘基氏は、X線を使って物質の構造を調べる研究をしておられる方です。
中沢氏は、生命の誕生についても興味を持ち、大昔の地球に窒素があったこと、また、たくさんのいん石が衝突していたことから、生命のもとになるアミノ酸がどのようにできたかを考えました。
その結果、窒素と水、いん石にふくまれる鉄 と炭素 が材料になり、いん石が衝突する衝撃によってアミノ酸ができたのではないかという説をうち立てました!
■衝突によりアミノ酸ができたことを明らかにするための実験
中沢氏は、この説が正しいかどうかを明らかにするため、同じ物質・材料研究機構の関根利守氏や東北大学大学院理学研究科の古川善博氏、大庭雅寛氏、掛川武氏と共同で、次のような実験を行いました。
  .ステンレスの容器に、窒素、水、鉄、炭素を入れる
  .厚さ2mmのステンレスのたまを発射し、1の容器に衝突させる
実験には、巨大な銃のような装置を使い、秒速1km(飛行機の速度の約6倍)という高速でステンレスのたまを発射し、ステンレスの容器に衝突させました。
■実験の結果、衝突によってアミノ酸ができた!!
実験の結果、たまを衝突させた後の容器の中には、次の3つの物質ができました!
●グリシン(アミノ酸。アミノ酸には多くの種類があるが、その中の1種)
●カルボン酸 5種(アミノ酸ではないがアミノ酸の原料になる。カルボン酸には多くの種類がある)
●アミン3種(アミノ酸ではないがアミノ酸の原料になる。アミンには多くの種類がある)

この実験の結果から、大昔の地球にいん石が衝突することによって生命のもとになるアミノ酸ができた、という説の可能性が高まりました!
■アミノ酸がどのようにたんぱく質になっていったのか
中沢氏は、このようにして海の中でできたアミノ酸が、ねん土と結びついて海の底にたまって積み重なり、高い圧力 と温度のためにつながり、やがてたんぱく質になったと考えます。
たんぱく質ができるためには、20種類のアミノ酸が必要です。
今回の実験では、アミノ酸の1種であるグリシン、アミノ酸の原料になるカルボン酸 5種、アミノ酸の原料になるアミン3種ができることはわかりましたが、20種類全部のアミノ酸ができたわけではありません。
中沢氏は、
「いん石は、鉄以外の物質もふくんでいます。今後は、ほかの物質もいっしょに衝突させる実験をして、ちがうアミノ酸ができることも明らかにしていきたいと思います」
と意気込んでいました 😀
生物を専門としていない学者の方がこうやって仮説を立てて実験するのは、なかなかすごいことですよね!
一つのことにとらわれていない方が、こうやってあらたな仮説を提示していけるのかもって思います。
そう考えると、素人こそそれが一番可能なのかと思います。
このブログのメンバーの投稿の追求力をみていると、そう感じます。
まだまだ生物史初心者なので、これから勉強していきま~す

[6] [7] [8]