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アミノ酸の重合体が中心体の起源!?

こんにちわ。arincoです。最近当ブログでは、中心体に関する投稿をよく見かけますが、今回は、僕がよく見ているるいネット [1]から、中心体の起源に関する興味深い投稿 [2]を見つけました。
この投稿の元は、こちら [3]の研究みたいなのでこちらを中心に紹介します。
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まず押さえておくべきことは、
膜構造を形成するのは、必ずしもリン脂質などの脂肪酸系の分子だけではない。アミノ酸の重合物やたんぱく質なども膜構造を形成しうる。
という事です。
 このアミノ酸重合物について、先ほどの論文では、

>1958 年にFox, 原田らは, 数種のアミノ酸の加熱重合によってタンパク質様物質(プロテイノイド)を得た. また, このプロテイノドが希薄な塩溶液に加熱溶解した後, 状の滴粒であるプロテイノイドミクロスフィア(投稿者補足:プロティノイドの小さな球)を形成することを示した.

1980 年に柳川と江上は, アミノ酸を含む修飾海水の長時間過熱で袋状の構造物(マリソーム)およびその内部が充填した球状の構造物(マリグラヌール)が形成されることを示した. さらに, 柳川らは, 海底熱水噴出孔を模した静的な高温高圧環境下でアミノ酸の加熱によって膜構造を持つ微小球が形成されることを示した

アミノ酸熱重合物がヌクレオシドやリン酸などの物質を吸着し, 濃縮することを示した. これらの事実は, 原始地球環境下でアミノ酸熱重合物が種々の生体分子の重合などの良い反応場となり化学進化に寄与した可能性を示唆する.

と、様々な研究の成果を挙げています。
これに対して、るいネットの投稿では、
リン脂質が作り出す、2重膜はそれ自体では、安定した2重膜の形状が維持できず。安定した球形状を維持できないように思われる。
仮にそうであるなら、このことは生命体初期の膜形成において、まずアミノ酸の重合が起こり、それがいわば核となってリン脂質(膜)などの物質を吸着させ安定した膜構造を形成しえたのではないかという可能性を示唆しているように思う。
そして、このアミノ酸の重合物こそ、リン脂質膜を支える、後の原核細胞における細胞骨格の元となったものではなかろうか?

と考察しています。なるほど。
また、

生命と進化

というサイトによると

ヌクレオシドに水に溶けない疎水性のリン脂質を結合させて複合体(5′ホスファチジルヌクレオシド)を作ると、この複合体は水溶液中で自然に自己集合し、40~50程のヌクレオチドが連結した、DNAやRNAに似た直線状や環状のらせん構造体を形成するという。

のように、ヌクレオシドからDNAやRNAに似た構造体が出来る事も分かっているそうです。
投稿では、このような諸現象から、このアミノ酸重合体こそ、その後の中心体の雛形(原基)となった可能性があるのではないか?と締めくくっています。読んでいて思わずおおー!とうなってしまいました。
さて、この投稿を見た後、ちょっとアミノ酸の重合体について調べていたら、最近GADV仮説という新しい生命起源説がある事を発見しました。現在本を購入して読んでいる所なので追って紹介します。

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