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原核生物→真核生物でのアクチンとチューブリンの機能の逆転

原核生物(真正細菌)から真核生物に至る進化の中で、細胞骨格タンパク質であるアクチンとチューブリンの細胞内での機能が逆転しています。
具体的には、「染色体分配-細胞質分裂」の機能の逆転です。
まずは、どのように機能が逆転しているのか、逆転のしくみについて紹介します。
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●原核生物(真正細菌(大腸菌))
アクチン様タンパク質(MreBタンパク質)→染色体分配
http://www.biological-j.net/blog/2008/09/000566.html [4]
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>細菌の染色体は複製開始点近傍がセントロメアとして機能し,RNA ポリメラーゼの生ずる駆動力を使ってMreB らせんに沿って娘細胞に分配されるというなんとも奇妙な有糸分裂装置が浮かび上がってくる
画像はこちらからお借りしました→http://www.jstage.jst.go.jp/article/jsb/62/4/397/_pdf/-char/ja/ [5]
尚、現在の情報では、MreBが染色体分配に関わっているという記載は見られるが、実際MreBが引っ張っているとは書かれていない。
チューブリン様タンパク質(FtsZタンパク質)→細胞質分裂
http://www.biological-j.net/blog/2008/09/000558.html [6]
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>DNA複製が終了し、新DNAの一方が、膜結合型DNA転位酵素(=FtsK)被膜を通過すると、真核生物のチューブリン(=管状繊維束)と似たタンパク質(=FtsZ)が、細胞中央部で働き始めます。FtsZは収縮環を形成し、リング状に絞り込むような動きで、細胞中央部にくびれを生じさせ、細胞間隔壁をつくり分裂します。
●真核生物
チューブリン(動原体微小管)→染色体分配
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アクチン(収縮環の構成成分)→細胞質分裂
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図はこちらの文献からお借りしました。
→「図解細胞周期」 

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