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「原核生物と真核生物の違いって何?」

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細胞には、原核細胞と真核細胞の2種類で区別できます。
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■原核生物(細胞)と真核生物(細胞)の違い

・約35億年前に原核生物(細胞)が誕生し、約20億年前に真核生物(細胞)が誕生。
原核生物(細胞)から真核生物(細胞)に進化するまで、約15億~20億年のスパンがある。
・古細菌、真正細菌、酸素発生型のシアノバクテリアなどの微生物は、すべて原核生物(細胞)である。
・真核生物(細胞)は原核生物(細胞)より体が大きく、直径で10倍、体積で1000倍も大きい。
・原核生物(細胞)は、細胞の内部に「核」を持っていないのに対して、真核生物(細胞)には、内部に細胞核という「核」を持っている。
その核は核膜と言われる「膜」に包まれ、その膜は二重になっている。
→真核生物(細胞)は、それ自体しっかりした膜に包まれており、いわゆる多重膜構造になっていると言える。
・真核生物(細胞)の核は球状でその内部に、遺伝情報となるDNAが収納されているのに対して、原核生物(細胞)は核を持っていないので、DNAはむきだしのまま細胞の中を浮遊している。
・さらに重要な点として、真核生物(細胞)の内部には、ミトコンドリアや葉緑体、ゴルジ体などの細胞小器官がある。
→ミトコンドリアや葉緑体のなかにもDNAがあり、本体の核の中にあるDNAとは異なっている。
⇒このことから、ミトコンドリアや葉緑体と真核細胞の本体となった細胞とは、そもそも違う原核生物(細胞)だったという説(共生説)に結びつく。

●古細菌と真正細菌との違い

・バクテリアは一般的に「細菌」と言われている。
・細菌はさらに、「古細菌」と「真正細菌」とに区別することができる。
・古細菌と真正細菌との大きな違いは、細胞膜や細胞壁の構造が異なる。

・古細菌

→古細菌は、異常環境下に生息している。
→現在の地球でも、古細菌が生息している環境は、熱水が噴出している海底や温泉が湧き出ているところとか、いわゆる「熱水噴出孔」と呼ばれている環境にいるのが、古細菌の「好熱菌」である。また、死海のように塩分濃度が高い環境を好む「高度好塩菌」とか、富栄養化した沼地などにいる「メタン菌」なども古細菌である。

・真正細菌

→現在生き残っているほとんどの細菌が、真正細菌といってもいいほどで、大腸菌も真正細菌である。また、チーズ、ヨーグルト、納豆などの発酵食品にも、真正細菌が深い関わりを持っている。
・生命誕生から、約35億年前までの地球には、古細菌のみが生息していたと考えられる。

●ミトコンドリアの特徴

・真正細菌の細胞内共生によって誕生したもの。起源は、現生の真核細胞の最後の祖先より昔にさかのぼる。
・酸素の害を防ぐため、二重袋構造をもち、DNAは短く、母性遺伝する。

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