今日は、科学全般の最新情報を、出来るだけ分かりやすく紹介されているブログ「アイラブサイエンス [1]」さんを紹介します。どんな新しい事実が発見されているのか?を掴むにのに時々参考にさせていただいています:D
アイラブサイエンスさんからは、この「生物史から、自然の摂理を読み解く」で最近話題の免疫機能に関連する記事「肥満細胞のアレルギー反応を制御するタンパク質「STIM1」を発見」を紹介したいと思います。
また、紹介されている元のサイト「理化学研究所」からも、アレルギー反応がなぜ起こるのか?を再度まとめてみました。
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花粉症等のアレルギー反応は、化学物質を含んだヒスタミン、ロイコトリエン等が肥満細胞から放出され炎症を起こすことによります。この放出にSTIM1が関わっているようです。
アレルギーとは、免疫反応が、特定の抗原に対して過剰に起こることをいう。免疫反応は、外来の異物(抗原)を排除するために働く、生体にとって不可欠な生理機能である。
アレルギーが起こる原因はまだわからないことが多いが、鼻がむずむずして、くしゃみが止まらない「花粉症や「ハウスダスト」などに関係する鼻炎の症状は、肥満細胞とよばれる、免疫細胞が関係している。
肥満細胞は鼻などの粘膜下組織に存在する。造血幹細胞由来でマスト細胞 ( mast cell ) ともよばれる。肥満細胞の中にはヒスタミンをはじめとした各種化学伝達物質(ケミカルメディエーター)があり、細胞表面に結合したIgEに抗原が結合しその架橋が成立すると、それがきっかけとなって細胞膜酵素が活性化、結果的に内容物である特異顆粒、ヒスタミンなどが放出される(脱顆粒)。
このヒスタミンがアレルギーを引き起こす。肥満細胞からのヒスタミン放出には、細胞質内のカルシウム濃度が関係するとされていたが、そのメカニスムは不明のままだった。
今回、理研免疫・アレルギー科学総合研究センターの研究グループは、この顆粒放出に、細胞外から細胞質内にカルシウムを流入させる働きをもつタンパク質「STIM1」が、必須であることを明らかにした。
以上、ラブサイエンスさんからの引用です。
では、肥満細胞のカルシウム、STIM1、化学物質を含んだヒスタミン、ロイコトリエン等は、どう関係しているのでしょうか?
上図を元に簡単にまとめると以下のようになります。
アレルギーを引き起こす抗原(アレルゲン)が体内に流入
↓
免疫反応により、抗原に反応する抗体IgEが作られる。
↓
このIgEは普段、肥満細胞上のIgE受容体と結合している。
↓
そこに同じ抗原(アレルゲン)が再び侵入
↓
肥満細胞のIgEとアレルゲンが反応
↓
肥満細胞内の小胞体からカルシウムが放出され
小胞体内のカルシウム濃度が下がる。
↓
小胞体に広く分布していたSTIM1が
小胞体内のカルシウム減少を感知。
↓
STIM1が細胞膜近くに集まり、ストア作動性カルシウムチャネルを開く。
↓
細胞外からのカルシウム流入(ストア作動性カルシウム流入)。
↓
細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇。
↓
化学伝達物質大量に含んだ顆粒を細胞外へ放出、
炎症性サイトカインを産出する。
(ヒスタミン、ロイコトリエン等)
↓
これらの化学物質によって、アレルギー炎症反応を起こす。
(発赤、かゆみ、平滑筋の収縮)等
アレルギー反応を起こす化学物質であるヒスタミン等は、肥満細胞の小胞体内にあるSTIM1の働きとカルシウムの濃度の変化により、細胞外に放出され炎症を起こします。
しかし、この機構が人によっても違うのは、なぜでしょうか?
以下、るいネット「スギ花粉症はなぜ起こるのか? [5]」参照。
アレルギー体質保有者の増加は、やはり市場論と大きく関わっている疑いが濃厚である。’70年代の豊かさ実現以降に急激に増加していることからみて、人間が、自然とはかけ離れた、人工的な快美空間を追い求めてきた結果であると思われる。
現在、STIM1を元にした新薬の開発に期待が掛かっています。
しかし、STIM1を制御する新薬を開発するのが本当に良いのでしょうか?この間、学んできた免疫機構の危険性を考えると疑問です。
市場を含んだ根本的な環境全般の見直しが必要ではないでしょうか。