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3胚葉生物 旧口動物の進化過程② ~線形動物~

Posted By crz2316 On 2008年3月15日 @ 2:59 PM In 未分類 | 3 Comments

「3胚葉生物 旧口動物の進化過程」の続きです。
引き続いて、旧口脱皮動物 線形動物に迫ってみます。
pasutsurianekobusyashin.jpg
線虫の一種


■線形動物=旧口脱皮動物
線形動物は、先述の扁形動物以上に見たこと無い人が多いと思います。
(と言うか、研究者以外で見たこと有る人なんていないかも。たまにイカ等の内臓とかに混じるので、それを見たこと有る人はいるかもしれません。ちょっとグロイので、見るのはお勧めしませんが・・・)
センチュウ、カイチュウ、ギョウチュウ等が線形動物に当たり、全てが非常にミクロな生物である為です。
これらの多くは、寄生性生物ですが、センチュウは土中、海(泥)中に非常に多くの種が生息しており、恐らく1億種近くが存在し、地球バイオマス(生物の量)の15%を占めると考えられています。
線形動物は、進化的に節足動物=三葉虫→甲殻類→昆虫へと繋がっていきます。
線虫は非常にミクロかつ無色透明な生物なので、その進化は想像しにくいですが、線虫は外骨格であり、確かな繋がりが見出せます。(同じ三胚葉初期生物である棘皮動物、扁形動物には外骨格は存在しません)
線形動物の体細胞を見てみると、以下のようになっています。
 ・外胚葉→神経(はしご神経)、感覚器(触覚(双器・双線))
 ・内胚葉→消化器(口~腸~肛門)
 ・中胚葉→運動器(筋肉)
        泌尿器(側線管)
         生殖器(精巣・卵巣)
         内分泌器
線形動物も扁形動物と同じく、「泌尿器」が存在する代わりに、棘皮動物にある「呼吸器」「循環器」は存在しません。やはり「泌尿器」を獲得したことで、土中や寄生など幅広い生息域へと拡大していくことが可能になりました。
また、外骨格を獲得したことで、生体防御能力が上昇。これも生息域の拡大上有利に働いたと考えられます。
■棘皮動物(新口動物)と扁形・線形動物(旧口動物)の違いを生み出したもの
棘皮動物(新口動物)も、扁形動物(旧口冠環動物)も、線形動物(旧口脱皮動物)も全て同じ二胚葉 棘皮動物(クラゲ)から進化した、初期三胚葉生物です。棘皮動物からの進化時期は、先カンブリア後期~カンブリア初期で、これら初期三胚葉生物の誕生が、「カンブリア爆発」へと繋がりました。
同じ三胚葉でも、これまで見てきたように、大きく見て新口動物と旧口動物で、獲得した体細胞機能に大きな違いがあります。
繰り返しになりますが、新口動物である棘皮動物が「循環器」と「呼吸器」を手に入れたのに対し、旧口動物=扁形動物と線形動物は、そのどちらも持っていません。代わりに新口動物にはない、「泌尿器」を手に入れています。
この違いを生み出した原因は何でしょうか?
それは、外敵圧力と適応戦略の違いに起因すると考えられます。
棘皮動物は、「循環器」と「呼吸器」を手に入れたことで、エネルギー吸収を能率・高度化することが可能になりました。これと運動器の発達によって、捕食能力が格段に上昇します。
サンゴ(=刺胞動物)を食べるオニヒトデに代表されるように、ヒトデの中には肉食性のものが多く、このことから考えて三胚葉誕生当時の生物界では、捕食能力を上昇させた棘皮動物(中でも肉食性ヒトデ)が最強種となっていたと考えられます。
この肉食性ヒトデから逃れて土中や、別の生物の体内への寄生路線を取ったのが、線形動物と扁形動物(=旧口動物)であると考えられます。
生物、特に動物にとっての最大課題は「捕食」にあります。
二胚葉→三胚葉への進化の根底にあるのは、この「捕食」能力の上昇であり、それを最も効率的な形で実現したのが、棘皮動物(新口動物)だった。
この捕食能力に優れる棘皮動物の誕生は、他の生物にとって、最大の外圧(外的圧力)となり、それが新たな適応戦略(寄生や土中など幅広い生息域への拡大)を取る生物=扁形動物と線形動物を生み出した。
このような構造で三胚葉誕生当時の、進化の分化(大きく新口動物と旧口動物)が起きたと考えられます。進化って本当に不思議ですね。
さて、これまで二杯葉生物→三胚葉生物(棘皮・線形・扁形)と見てきました。
しばらく間をおいて、次回はより発達した三胚葉生物達を紹介していきます。
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BY NISHI


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