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古生代~中生代の地球環境と進化1

今日から約一週間「脊椎動物の進化系統を辿る」テーマで記事をお届けします
今日と明日のエントリーでは、地球環境の変化と生物進化の歴史を概観します 🙄

まずは、地球と生命誕生の歴史から・・・

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■先カンブリア時代:46億年前~5億4,500万年前
地球誕生から6億年たった40億年前、原始の地球は、真っ赤な火の玉の灼熱でした。それからしばらくして、地球が冷えて雨が降り、そして海が誕生します。この海で生命は誕生し、原核生物、光合成生物、真核生物が進化を始めました。約6億年前、地球の寒冷化が始まり、今度は氷の玉に(全球凍結)、ほとんどの生物はいったん絶滅しました。しかしその後、エディアカラ生物群という今までにない多細胞生物が誕生することになります。

※コチラもごらんください→地球環境と生物の変遷 [4]

■古生代:5億4,500万年前~2億5,000万年前
古生代は6つの時代:カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀、石炭紀、ペルム紀に分けることができます。

【カンブリア紀】5億4,500万年前~5億年前
●カンブリア紀の地球
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(図版引用元)http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/w-kanburia.html [5] 

・カンブリア紀の地球は、南半球にゴンドワナ、ローレンシア、バルチカ、シベリアの陸地が存在し、大陸と大陸の間には大きな海がひろがっていました。
・当時の気候についてはあまりよく分かっていませんが、5億4,000万年前頃には氷河の時代も終わり、概して温暖湿潤であったと考えられています。

・生物では、海の無脊椎動物が爆発的進化=カンブリア大爆発が起こります。
・代表的な生物は、最強の王者アノマロカリス [6]三葉虫 [7]など、ほかにもバージェス動物群 [8]などが登場します。
・捕食関係をはじめとする種間圧力が急上昇し、生物の多様化と機能進化を促します。
・陸上にはまだ生物は存在していませんでした。

【オルドビス紀】5億年前~4億4,000万年前
●オルドビス紀~シルル紀の地球
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(図版引用元)http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/w-orudobisu.html [9] 

・オルドビス紀の地球では、プレートの運動により浅い海が出現します。

・生物では、海の生物が繁栄、そのなかでも新しい捕食動物オウムガイ(頭足類)の全盛期です。三葉虫、巻貝、二枚貝、きょく皮動物などが多様性、コケムシ、サンゴ、フデイシが出現します。
・脊椎動物では、最初の魚類、無顎類のアランダスピスが出現。無顎類とは、頭部に顎の構造を持たず、海底の泥をまるごとすくって、食物を濾しとるように摂食していたと考えられます。

★オルドビス紀末の大絶滅
・オルドビス紀末、60%もの生物が大量絶滅しました。これは、ゴンドワナ大陸は南極へ移ってゆき、大きな氷河は海面と浅い海へと移動、これにより大氷河が形成されたことが影響したと考えられています。

【シルル紀】4億4,000万年前~4億1,000万年前
・シルル紀の地球では、大陸の一部が集まって浅い海(イアペタス海)は消滅、プレート運動が続き、陸は隆起して巨大な山脈(カレドニア山脈)をつくりました。大山脈に海の湿った空気がぶつかり、雨が降り、やがて、乾燥していた陸地に川ができて、淡水域という新しい環境ができました。
(シルル紀よりも前の時代は、陸上に大きな川もなく、岩や砂の乾燥した大地でした)

・生物では、陸上植物の最古の化石としてクックソニア [10]が有名です。茎と葉が分化しておらず、Y字型に分枝する軸の先端に胞子のうがある植物です。
(生物の最初の上陸に関しては、古生代の初めの頃、水中の藻類が水辺までいき、コケの仲間が始めて上陸したと考えられています。)
・クモやムカデの類も陸上で進化したと考えられています。
・また、海の動物も進化し、ヒトデに近いきょく皮動物が繁栄します。

【デボン紀】4億1,000万年前~3億6,000万年前
●デボン紀の地球
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(図版引用元)http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/w-debon.html [11] 

・デボン紀の地球は、地表の気候は全体として温暖で、陸上は緑化してゆきます。造山運動による乾期と雨期が交代し、より乾燥に適したシダ種子植物も現れます。また、昆虫も陸上に出現します。

・脊椎動物では、魚類が繁栄します(魚の時代)。軟骨魚や硬骨魚が進化します。
・淡水域にも魚が進出し、淡水魚、肉鰭類の肺魚も登場します。肺魚は、中軸の骨のある胸鰭や腹鰭を持ち、内鼻孔があるのが特徴。
・デボン紀末期には四足の両生類イクチオステガが現れ、陸生化を始めます。四肢で体を支えられるようになり,肋骨や胸部の筋肉が発達 (肺が発達)。魚類的特徴として尾鰭があり、体表は骨鱗で覆われていました。歯はエナメル質の表面にひだがあるため,迷歯類(亜綱)に分類されます。

★デボン紀末の大絶滅
・デボン紀末には400万年の長い氷河期の影響で海生生物が大打撃を受け、生物種の79%が絶滅したといわれます。


古生代は、生物にとって数々の大きな事件がありました。先カンブリア時代に比べると、進化のスピードが格段にアップ。大量絶滅をくぐり抜け、進化していきます。そして、生物は、海から陸へと生息域を広げていきます。

地球と生命のあゆみは、まだまだつづきますが、今日はここまで。
最後まで読んでくれてありがとう! 明日の記事にもご期待ください。

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