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古生代~中生代の地球環境と進化2

前回のエントリーに続き、地球環境の変化と生物進化の流れを見てゆきます。
今回は、主に両生類から哺乳類への進化過程における地球環境をおさえてみます。
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<2億年前(三畳紀)の世界図:ウィキペディア [1]より引用>

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●石炭紀 (約3.6~2.9億年前)【両生類から竜弓類と単弓類の分岐】world4%5B1%5D.gif
<古生代石炭紀の世界:リンク [5]より引用>

世界中に暖かく浅い海が増える。石炭のもとになったシダ植物や昆虫、両生類が栄えた時代。
両生類から、殻を持った卵を持つ有羊膜類が分岐し、竜弓類(原始的な爬虫類)と後に哺乳類の祖先となる単弓類が登場。

●ペルム紀 (約2.9~2.5億年前)【獣弓類の繁栄】world5%5B1%5D.gif
<古生代ペルム紀の世界:リンク [6]より引用>

初期には、ゴンドワナ大陸が南極地域にあり、大規模な氷床が発達していたため、気候は寒冷だった。しかし、後期にはゴンドワナ大陸の北上に伴い氷床は融解し、気温は上昇に転じる。陸地が広がり、乾燥した気候が広い地域にわたったために、シダ植物は少なくなり、それに代わって裸子植物が繁栄した。
単弓類盤竜類獣弓類(どちらも哺乳類型爬虫類だが獣弓類の方が哺乳類の祖先)に枝分かれする。獣弓類の方が後発で、初期こそ盤竜類と大差ない姿であったが、やがて哺乳類的な特徴を獲得していく。獣弓類は大陸の隅々にまで分布を拡げ、陸上の生態系の頂点に立っていた。

★ペルム紀末(2.5億年前) の大量絶滅                                         
ゴンドワナ大陸を含む諸大陸の衝突によって超大陸パンゲアが誕生。その際、地球内部からスーパープルームが上昇して世界各地の火山活動が活発になり、大量の二酸化炭素が吐き出された。その大量の二酸化炭素の温室効果による気温の上昇と、同時に大気中に放出されたメタンと酸素の化学反応による著しい酸素濃度の低下が大量絶滅の原因ではないかと考えられている。盤竜類はここで絶滅獣弓類も哺乳類の先祖であるキノドン類を除いて絶滅。

●三畳紀 (約2.5億~2.1億年前)【原始的哺乳類の登場】 
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<古生代三畳紀の世界:リンク [7]より引用>

超大陸パンゲアが広がり、乾燥した気候だったと考えられている。気温は徐々に上昇。ペルム紀に30%程あった酸素濃度も,10%程度まで低下。ジュラ紀頃までの約1億年もの間,低酸素状態が続いた。
水がないと卵をかえせない両生類に代わり、固い殻のある卵を生み、陸上で生活できる爬虫類が栄える。初期の恐竜や哺乳類が登場。
 

★三畳紀末(2.1億年前) の大量絶滅                              
絶滅は地上と海洋の両方でおき、地上の方が数百万年早かったと言われている。原因はよく分かっていないが、乾燥化と高温化の影響とも言われている。生き残っていた獣弓類(キノドン類)の大半はここで絶滅

        
●ジュラ紀 (約2.1億~1.5億年前)【恐竜の繁栄】 world7%5B1%5D.gif
<中生代ジュラ紀の世界:リンク [8]より引用>

地球の両極地域も含めて温暖な気候。地球上のどこでもソテツなどの裸子植物が繁茂し、恐竜が栄えた。鳥類哺乳類かたい骨の魚なども出現。

●白亜紀 (約1.5億~6500万年前)【恐竜の全盛と絶滅】world8%5B1%5D.gif
<中生代白亜紀の世界:リンク [9]より引用>

ジュラ紀から白亜紀の境目に大きな絶滅などは無く、白亜紀の間温暖で湿度の高い気候が続いた。
原始的な裸子植物やシダなどが減少し、被子植物が主流となって繁栄。ジュラ紀に続いて恐竜の全盛期哺乳類は胎生を持つようになり、有袋類と有胎盤類への分化を遂げる。
 

★白亜紀末(6500万年前) の大量絶滅 
恐竜が突如として絶滅。原因は巨大隕石の衝突。衝突で発生した火災と衝突時に巻き上げられた塵埃が太陽の光を遮ることで、全地球規模の気温低下を引き起こし、大量絶滅につながったと考えられている。その後、哺乳類の繁栄へ

次回からは、地球環境の変化と魚類→両生類→哺乳類への進化との関係を進化系統樹に沿って見てゆきます。お楽しみに!

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