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地球環境と生物の変遷

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〈ウィキ 地球より引用リンク [1]

生物史を振り返ってみると、進化史上の大転換期と呼ばれる事象が節目節目にでてきます。40億年前の生物誕生は言うまでもなく、21億年前の真核生物の出現、10億年前の多細胞生物の出現、5.42億前のカンブリア大爆発などなど多々ありますが、ここで素朴な疑問があります

・真核生物が出現したのはなんで
・多細胞生物が出現したのはなんで
・いきなりカンブリア大爆発が起こったのはなんで
などなど・・・

実は、上記のなんで?は、現代の学会でもはっきりした答えが提示できていないほどの超難問なのです

今回(だけでは無理だけど・・・)は、この超難問に取り組んでいきたいと想います

生物が進化したということは、進化を促す要因となった『逆境』があったと考えるのが自然ですね。その逆境とはなんだったのか?

もちろん、外敵圧力もあったでしょうが、より大きな外圧は、自然外圧だったと想われます。

切り口は、当時の地球環境はどうだったのか
これをじっくり追求していきたいと想います 😀

その前にいつものやつ、よろしく♪
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今回は、地球環境の中でも、生物の環境に大きな影響を与えたであろう以下の2つの事象に焦点を当ててみます

全球凍結(スノーボール・アース仮説)
超大陸の形成
■全球凍結(スノーボール・アース仮説)
全球凍結とは、地球全体がほとんど凍ってしまう現象のことです
もちろん、地球史の変遷を振り返れば、氷河期は幾度となく起こりました。
しかし、地球全体が凍るほどの大規模な全球凍結は、22~24億年前に1回~複数回、5.8~7.5億年前に2~3回と、大きく時代を区切ると2度起こったのではないかと言われています。

ちなみに、スノーボール・アース仮説は、カリフォルニア工科大学のカーシュビングという学者が仮説を立て、ポール・ホフマンという地球科学者が1990年に科学雑誌「サイエンス」に発表しました。

地球が誕生して以来、地球は生命にとって適度な環境を保ち続けてきたと考えられてきたので、スノーボール・アース仮説は大きな話題を呼んだのです。

今までは、もしもそんなことが起きたとしたら、地表は太陽光をほとんど反射してしまい、もう二度と温暖な気候に戻れないとの考え方が主流でした。

しかし、この年代の地層から氷河があった痕跡である「氷河堆積物」が世界中で発見されたのです。しかも、よく調べてみると、この年代の大陸はほとんどが赤道付近にあったことがわかりました。地球で最も暖かいはずの赤道付近に氷河があったということは、地球全体が氷で覆われていたと考えられ、全球凍結の証拠の一つになったのです

その後の研究によると、全球凍結で地球表面が凍りついたとしても、地球の内部はしっかり活動していたことがわかってきました 🙄

しかし、肝心の、原因については、未だ不明瞭でよくわかっていません
現在、学者の間では、さまざまな原因が考えられています。
太陽黒点説、地軸説、温室効果ガス(二酸化炭素、メタン)の減少説、次に紹介する超大陸の分裂説などなど

いずれにせよ、全球凍結によって、太陽光の届かない=光合成が不可能な海底1000mまで凍結したようですが、海底火山付近や地中へと適応した生物がかろうじて生き残ることは可能だったと言われています

■超大陸の形成
地球環境は、常に固定化されているのではなく常に変動しています。
私たちが当たり前のように住んでいる大陸も同様に、長いスパンで見ると刻一刻と変動しているのです。
大陸の変動の要因は、地球表層のまとまった運動(プレートテクトニクス)によるもので、これによって、大陸は分裂したり合体したりを繰り返すことになります。

大陸の変動は、生態系に多大な影響を与える逆境=自然外圧と考えられるのです。

すべての大陸がひとつのところに集まったものを、超大陸と呼びます。しかし、全部の大陸が集まるのは、なかなかありえないので、約80パーセント以上の大陸が集まったら、超大陸と呼んで良いと考えます。

超大陸の変遷をたどると、
・27億年前の超大陸?『バールバラ』
・19億年前の超大陸『ヌーナ』→地球上に出現した最初の超大陸と言われている
・10億年前の超大陸『ロディニア』
・5億年前の超大陸『ゴンドワナ』
・2.5億年前の超大陸『パンゲア』
などなど

大陸が変動すると、何が変わるのか?
大きくは、大気海洋の環境が変化します。

大陸が変動すると、火山活動によって、地球深部から大気中にガスが散布されたり、大陸だった部分が海に浸かることで、海水の中に大陸からの様々な物質が供給されたりします。
また、大陸が細かく分裂すると、各大陸で水循環が活発になり、雨がたくさん降って侵食作用が促進されます。

例えば、カンブリア大爆発の原因も全球凍結の他に、大陸の変動による環境の変化が考えられます。
というのも、カンブリア大爆発は、巨大大陸の分裂によって、大陸の亀裂部に海水が進出した浅瀬で起こったと言われているからです。


具体的には、カンブリア大爆発が起こった当時の海洋では、水深20メートル以下の、遠浅の海域が1000キロ沖合いまで続いたと考えられています
ここでシアノバクテリアは大いに繁茂し、炭酸同化作用で、遊離酸素を発生させます。
この時期の酸素の蓄積量は膨大で、新たな動物郡が大量に進化し、広大な遠浅の海域に生息圏を拡大したと考えられるのです

かなり、端折ってお伝えしましたが、生物史の変遷と地球環境を構造化できたら、学会も驚くほど、すごいことにになりそうだと勝手に興奮しています

正直言うと、構造化にちょっと挑んでみたのですが、いきなりはちょっと無理がありそうです。(構造化を試みた表も作成してみたのですが、まだ完成できてません・・・参考までにどうぞ

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ですので、ちょっとづつ、みんなで構造化できたらと想ってますので、どんどん突っ込みを入れて下さい

今回はここまでとします

以上、やっさんがお送りしました~♪

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