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酵母菌の不思議

今回は、前回の大腸菌に引き続き、酵母菌の生殖について、詳しく扱ってみます。 🙂
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<ウィキペディアより引用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%B5%E6%AF%8D>
酵母菌は、基本的には単細胞真核微生物(菌類)で、運動性はなく、細胞壁を持っている。光合成能力は無く、栄養は外部の有機物を分解吸収することによる。形態的には特徴の少ない円形か楕円形をしています。
これらは、出芽または分裂によって増える。また、それによって増殖した細胞が、互いに不完全にくっついて樹枝状を呈する場合もあるそうです。
遺伝学の対象として使われる代表的な種として、 『出芽酵母』 (パンやビール、ワインの醸造に利用される)と、 『分裂酵母』があります。
両者は同じ酵母とは言っても、進化的には大変にかけ離れた存在で、出芽で増える出芽酵母に対して、分裂酵母は隔壁形成による2分裂で増殖するのです。
ちなみに分裂酵母は、出芽酵母とは3~4億年以上前に分化したと考えられ、これは分裂酵母を動物との違いに比べられるほど大きな差と言われています。
今回は、酵母菌の中でも、 『分裂酵母』について、詳しく扱ってみます。
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分裂酵母の様な原始的な真核生物の中には、1倍体世代で有糸分裂をして増殖し、接合で2倍体細胞(接合子)になると直に減数分裂をして1倍体に戻ってしまうものも存在します。
分裂酵母は通常一倍体世代で有糸分裂して増殖し、培地中の栄養源(とくに窒素源)が枯渇すると異なる接合型間で接合して二倍体を形成し、ただちに減数分裂⇒胞子形成過程に入る。形成された一倍体胞子は栄養源があると発芽して再び1倍体に戻って有糸分裂して増殖を行う。
分裂の周期は約3時間といわれています。
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>一倍体は長さ13 μm、直径3 μm程度、二倍体はそれぞれ長さ22μm、直径4 μm程度の筒状の形をし、その中央に核を持つ。DNA染色を行った細胞では偏った核小体のため核が三日月型に観察できることがあり、これは間期を区別する特徴として使われる。三本の染色体を持ち、第一染色体は5.7 Mb、第二染色体は4.6 Mb、第三染色体は3.5 Mbで、全体で13.8 Mbのゲノムを持つ。
<ウィキペディアより引用 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%86%E8%A3%82%E9%85%B5%E6%AF%8D>
ここまで調べて気付いたのですが、大腸菌や酵母菌にしても、同類間で異なる結合型間が接合を行う。
これは、有性生殖に繋がる重要なポイントなのかもしれません。
さらに、増殖という方法で子孫を増やす性を介さない無性生殖の方が、有性生殖に比べてはるかに効率的です。 🙄
しかし、現存する生物のそのほとんどは有性生殖を行う生物ばかりです。
なぜでしょうか?
このあたりの秘密は、次回のレポで答えを出してくれることに期待です!!
以上、やっさんがお送りしました!!

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