- 生物史から、自然の摂理を読み解く - http://www.seibutsushi.net/blog -

物質から生命へ

同類は結合し易い、という法則により鉱物やアミノ酸などが生成されていった。それらのうち、安定的なものが非生物となり、不安定的ながら増殖連鎖し易いものが生物となった。(http://www.biological-j.net/blog/2007/06/000227.html [1]より)

 誕生したばかりの海は、水温がやっと摂氏100度を切ったくらい。地球上のあらゆる物質が溶け出して、まさに溶鉱炉のような状態でした。水温が高かったため、様々な分子が激しく動き回り(ブラウン運動)、衝突を繰り返していました。
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ところで、水中で浮遊している物質(分子や粒子)は、同種のもの同士結合しようとします。これは異種同士が結合している状態よりも、同種同士が結合している状態の方が安定する(エネルギー的には低くなる)ためです。
 
したがって、高温下で衝突を繰り返している分子や粒子は、徐々に同じ物質同士で固まりはじめました。
 
そうした物質の一つとして、コアセルベートがあります。これは、液胞の流動層と液層が入り混じったコロイドの一種で、分裂・融合・周囲の物質の吸収などを起こす性質を持っています。
 
こうした物質は、金属や岩石のように強固な結合をしているわけではありません。しかし、強固でないがゆえに、分子組成や結合方法は多様性に富んでいます。また、内部で代謝という化学反応を起こすための膜を形成することも可能でした。
 
分子構造や反応系を存続させながら、多様性や変異可能性によって様々な環境変化に適応する生命の根幹部分は、そうした物質の性質を基盤に形成されています。
 
参考サイト
http://www.biological-j.net/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=89443 [5]
http://em.biophys.kyoto-u.ac.jp/seitaibunshikagaku/4th/BioSci4-3.pdf [6]

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