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今日は17日の記事に続いて、チンパンジーの序列社会に迫りたいと思います。
チンパンジーの食生活から確認される序列原理とは・・・?
確信に迫る前に、いつものようにポチっと宜しくお願いします。
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チンパンジーの主要な食料 って何だかご存知ですか?
チンパンジーは我々人類と同じように、雑食性ですが、主要な食料は植物 です。
この植物 を集めるのは「雌」が中心で、雄はあまり植物 集めはしないそうですが、
それだけで集団は十分に食べていけるようです。(もちろん環境条件で飢餓状態に陥ることはある)
不思議なのは、「十分に食べていける」状態にも関わらず、チンパンジーは「肉を食べる」ことに強く拘ることです。
肉を獲得してくる=狩りを行うのは、雄のチンパンジーが構成する「戦士チーム」。
この「戦士チーム」には、強力な序列 が存在し、指導する「長」がいます。
狩の獲物は、コロブスと言う小型の猿です。チンパンジーは最強の真猿であり、
コロブスを八つ裂きにしてしまうそうです。 👿
<コロブス>
ihobe.jpg
戦士チーム」は狩りから戻ると、雌・子供を含めて「肉の分配」を行います。
この「肉の分配」もやはり序列に基づいて行われます。
 
 たくさんの「肉」を”与える”のが、序列上位の雄。
 そしてたくさんの「肉」を”もらえる”のが、序列上位の雌。

と言った具合です。
このことが意味するのは、チンパンジーの集団が序列で統制された集団であると言うこと、そして、その序列を確認する行動様式として、戦士チームによる「狩りと肉の分配」が行われているということです。
本来は、雌の集める植物類だけで十分生きていけるチンパンジーが「肉食」に拘る理由はそこにあります。真猿の中で、最強の地位を得たチンパンジーが、序列原理による集団統合を維持する為に行っているのが、「狩り」であり「肉食」であると言うことです。
なお、チンパンジーの「戦士チーム」は群れの周囲を常にパトロールし、他所者のチンパンジーを見つけると攻撃を行い、場合によってはなぶり殺し、死体を踏みつけて大騒ぎすることもあるようです。 😈
パトロール中の「戦士チーム」同士の交戦も日常的。
弱小な群れは、こうした「戦士チーム」の交戦の中で繰り返し襲撃され、絶滅することもあるとか・・・。
<チンパンジーのパトロール>
image003-thumb.jpg
>真猿集団は、同類闘争(縄張り闘争)を第一義課題として共認している。http://www.rui.jp/ruinet.html?i=100&c=1&t=5 [4]
やはりチンパンジーにおいても、同類闘争(縄張り闘争)が第一義課題
この同類闘争(縄張り闘争)を闘う上では、集団統合が決定的に重要になる。集団は序列原理=力の原理で統合され、あらゆる行動様式は、序列原理に基づいて行われる。その中でも「肉食」行為は、序列確認の上で極めて重要な行動様式と言ったところでしょうか

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