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チンパンジーの成長 1

チンパンジーの成長と発達の過程から、共認と自我の芽生えを読み取って見ましょう。
まずは、チンパンジーと言えば京都大学人類進化論研究室。
野生チンパンジーの世界へようこそ [1]
にて、
チンパンジーの成長と発達 [1]
が段階ごとに紹介されています。
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まず、アカンボウ(0~4歳)の期間は、ほぼ一日中母親とべったり。
母ザルがグルーミングを受けている最中でも、あかちゃんサルは乳房から離れません(笑)
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アカンボウにとって、母ザルは絶対存在。ほぼ100%、同化対象なのでしょう。
また、このアカンボウの面倒を見ている期間は、母ザルの発情は完全に抑制されている事も知られています。
次に、コドモ(5~8歳)期
徐々に母ザルから離れて単独行動を起こし始める時期。
他のコドモ などと頻繁に遊ぶなど、同化対象が母親以外にも広がり始める時期。
社会性を身に付けるための重要なステップでもあるのでしょう。
人間の言葉に「猿真似」という言葉がありますが、サルにとって真似・模倣というのは、生きて行く為に必要な知識や能力を周りの仲間たちから学び取っていく非常に重要な意味を持ちます。
チンパンジーではありませんが、以前NHKで石を使って椰子の実を割って食べるフサオマキザルの生態が紹介されていました。
「大発見!道具を使うサル」 [6]
大人のサル達が石で実を割る作業を必死でマネて、徐々に自分でも割れるようになっていく過程が紹介されていました。
このコドモの期間を経て、様々な能力を獲得すると同時に、性差が芽生えてくるのがワカモノ(9~15歳)期
オスの場合、母親から離れオトナオスと過ごす期間が増えると同時に、個体間の序列闘争に加わり始めます。
パントグラントと呼ばれる、自分より優位な個体に向けて発する特有な発声 が見られ、個体間の優劣関係が明確に解るようです。
また、オス間の序列闘争だけでなく、メスよりも優位になろうとする行動が見られるようになる。
これは、序列闘争と性闘争とが密接に関連している事を表しています。メスよりも優位に立つ事ができると、森でであったメスザルからのパントグラントを受ける事ができますが、周囲にアルファオス(ボスザル)が居る時は、メスザルのパントグラントはアルファオスにだけ発せられるそうです。
参考:チンパンジーの出会いの挨拶:パントグラントを受ける晴れ舞台 [7]
今日はここまで。大人の世界は、明日に続きま~す 😀

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