- 生物史から、自然の摂理を読み解く - http://www.seibutsushi.net/blog -

論文被引用件数「世界一」は「自然免疫」研究

[1]
からだの3つの基本系(神経系免疫系内分泌系)のうちの免疫系に関するお話です。
近年、ますます「自然免疫」への関心は高まっていますよね。 😛
私も都会生活になって、花粉症になったような・・・ 😥 はやく「花粉症と人工物質 [2]」について、解明してほしい!というひとは多いと思います。
そこで、バイオなニュース! [3]


>米文献データベース会社トムソンサイエンティフィックは7日、2005~06年度に世界の学術誌で最も多く引用された論文を発表した研究者は前年度に引き続き、大阪大の審良静男教授(免疫学)だったと発表した。
その、気になる「世界ランキング1位」の研究内容とは?


その前に、「ブログランキング1位」にご協力を!
ブログランキング・人気ブログランキングへ [4] にほんブログ村 科学ブログへ [5] [6]


[7]
審良自然免疫プロジェクト(科学技術振興機構) [8]
>これまでの免疫学では、獲得免疫系が研究の主流であり、精力的に解析されてきました。一方、自然免疫系は、下等動物から存在する原始的防御システムであって、哺乳動物ではほとんど機能していない非特異的な免疫系として、注目されませんでした。しかし最近、Toll-like receptor (TLR)の発見、解析を通じて、自然免疫系が病原体の生体内侵入を特異的に認識し活性化されることが明らかになってきました。
>このプロジェクトでは、TLRによる病原体の認識から、自然免疫系の活性化に至る機構を明らかにし、さらに自然免疫系から獲得免疫系の活性化に至る道筋を明らかにして、免疫系の機能を包括的に理解することをめざします。

感染に応答する宿主免疫機構(大阪大学 微生物病研究所) [9]
>生体は、感染初期に迅速に免疫応答を行うためのシステムを自然免疫として有している。この自然免疫において、抗原提示細胞に発現されている、Toll様受容体と呼ばれる一群の膜タンパクが極めて重要である。Toll様受容体は、ヒトでは、現在、10個同定されており、それらは、各々微生物特有の種々の分子構造を認識する。Toll様受容体は、認識後、サイトカイン産生、あるいは、種々の共刺激分子の発現増強を誘導し、Tリンパ球の活性化を惹起し、免疫応答を誘導する。このことから、Toll様受容体は、アジュバント受容体であると言い換えることもできる。Toll様受容体システムを適切に理解することは、感染症ばかりでなく、ガンやアレルギーなど免疫疾患を制御するための有効な手段を獲得することにも非常に有用であると考えられる。
>生体には存在しない構造、他から侵入してきた構造を感知するのがToll様受容体である。
>Toll様受容体シグナルは、抗原提示細胞を介して、獲得免疫の活性化を量的にも質的にも制御している

気になりますねぇ、免疫系の活性化のメカニズム

[10] [11] [12]