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花粉症と自律神経

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いよいよ花粉症の季節。どうやら僕の目鼻も花粉を「敵」と認識したようです。 😥 現在、全国では15.6%(厚生労働省調査)の方が疾患され、またアレルギー様症状では30%を超え(厚生労働省調査)さらに年々増加中だそうです。このまま行くと現代人は不適応存在となりそうですね。どうしたら改善に向かうのでしょうか?
上記厚生労働省調査リンク
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html [1]
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb14GS50.nsf/0/f434e479508e621a492570290004f662/$FILE/siryou2-1.pdf [2]
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アレルギーとは、免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こる現象を言います。そのメカニズムは以下(引用)の通り

花粉症の患者は、症状が現れる以前にそのアレルギーの元(アレルゲン)になる花粉に接触している。目や鼻などの粘膜に花粉が付着すると、花粉内およびオービクルからアレルゲンとなるタンパク質が溶け出し、マクロファージ(貪食細胞)に取り込まれ、非自己(異物)であると認識される。この情報は胸腺由来のリンパ球であるヘルパーT細胞のうちのTh2を介し、骨髄由来のリンパ球であるB細胞に伝えられる。そして、B細胞はその花粉アレルゲンと特異的に反応する抗体を作り出す。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E7%B2%89%E7%97%87 [6]

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では、Th2細胞・リンパ球・B細胞他、「免疫機能」を制御しているのは何でしょうか?調べていく内に、興味深い理論を見つけましたので紹介したいと思います。

病気になるのは交感神経の過度の緊張、または副交感神経優位の状態が続くため
「福田ー安保理論」http://hw001.gate01.com/immunity/ [7]
交感神経優位→顆粒球増加→血管収縮
副交感神経優位→リンパ球増加→血管拡張

このことから、病気になるしくみと病気を治すしくみは、以下のようになります。
①病気が発症するしくみ
交感神経の緊張状態が続くと顆粒球が増え、血管が収縮して血流障害(虚血)が起こり、高血圧、糖尿病、ガンなどの生活習慣病が発症する。
副交感神経の緊張状態が続くとリンパ球が増え、血管が拡張して血流障害(うっ血)が起こり、アレルギーなどの病気が起こる。
②病気が治らないしくみ
交感神経緊張から起こった病気は、交感神経の緊張状態を改善しないと、血流障害(虚血)が改善せず、さらに顆粒球が放出する活性酸素のために組織破壊が進み、病気が悪化する。
副交感神経優位から起こった病気は、副交感神経優位の状態を改善しないと血流障害(うっ血)が改善せず、病気が悪化する。
③病気を治すしくみ
交感神経緊張から起こった病気は、副交感神経を優位にすれば血流障害(虚血)が改善し、自然治癒力が高まり病気が治っていく。
副交感神経優位から起こった病気は、交感神経を適度に刺激すれば血流障害(うっ血)が改善し、自然治癒力が高まり病気が治っていく。

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免疫機能は、自律神経と深い関わりを持っているようです。 「病は気から」の裏付けにもなりそうですね。特にアレルギーに関しては、やはり 「副交感神経優位」が原因として当てはまりそうです。
以前のBioLogical Journal記事「新しい圧力源=活力源(同類圧力)を対象化できれば、交感神経が活性化され、常に副交感神経優位という状態からバランスを取り戻すことができる」 http://www.biological-j.net/blog/2007/01/000126.html  [8]との内容にも合致します。交感神経の刺激により、自然治癒力が高まってアレルギーが改善されていくようですね。
これは、もはや個人レベルの問題ではなく社会問題と捉えることが出来ます。貧困の消滅と同時に外圧が低下し、活力源を失った現代社会にとって、アレルギーの増加は必然だったと考えることが出来そうです。新たな統合軸=外圧の発掘(=対象化)が、病状改善の糸口になりそうです。
追記
抗菌社会到来によるTh2細胞の過剰防衛や、食性の変化(=西洋化)、人工物質増大(添加物、排ガス)等、新抗原による影響も大きいようです。本文中の社会状況の変化による自律神経バランスの崩れに加え、環境変化も見逃せない視点です。こちらは継続課題としたいと思います。
いずれにしても、空気清浄機や、マスク、杉伐採など、対処療法では、根本解決しないことが少し見えてきました。

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