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人類は共認機能で生きるために色覚を維持した !

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人類が今のような色覚を獲得した歴史ってどうなっているんだろう?と思いちょっと調べてみると、ミドリムシ細胞のような単細胞生物でも紫外線と青色光を感じる事ができるという事がわかった。
そして、何よりも魚類~爬虫類に進化する過程では、4色や紫外線まで感じ取れる昆虫なんってのもいたらしい。それが、なんと哺乳類では、襲ってくる爬虫類から逃げて夜行性になるうち2色に退化てしまった!そしてその、2色しか知覚できない状態から、サルでようやく緑が見えるようになり、それを継続しているために人類も同じく3色見えるようになったらしい。
それってどんな状況?と思って調べてみると、
るいネット「人類は共認機能で生きるために色覚を維持した」(リンク) [1] に書いてありました!

大型爬虫類まで4つの色を持ち、その頃、大型爬虫類に隠れて夜行性として生きていた哺乳類は2色(R(赤)・B(青))。サルに進化して3色(RG(緑)B)。人類の場合も同じ3色です。洞窟で生活していた人類にとって、緑(G)は必要だったのでしょうか?哺乳類と同じ2色に戻っても不思議ではないですが。
サルの場合、樹上で木の実と葉の色を即座に区別するために色覚機能を、また3次元である樹上の生活をするために、視覚機能を中心として大脳新皮質を進化させています。また、この視覚機能の進化は、サルの共認機能獲得段階の、相手の表情を読み取ることへもつながります。その後、人類へ至ると観念機能を獲得して、より脳は大型化します。
人類は、暗い洞窟に住みながらも視覚機能を維持していたと考えると、想像を絶する過酷な生活の中で、周りや相手の表情を読みとる共認機能だけが全てであったはずです。人類は、共認機能で生きていくことを中心として色覚機能を維持したと考えられないでしょうか。サル時代に獲得した色覚機能を、共認機能のために維持したのだと思います。 


確かに、サルの視覚に対する発達具合は他の動物に対しても高いようです。現代サルニホンザルと近い関係にあるアカゲザルで調べると、視覚に関連した大脳皮質の領域の総面積は、大脳新皮質全体の約55%にもなり、この面積は、聴覚関連の領域の総面積約3.4%を大きく上まわっています。

『「形態認知と記憶の脳内機構」(リンク) [2]
ではサルの後頭葉の視覚野を調べると、目からくる視覚情報を線の傾き、動きの方向、明るさ、色、左右の目からの情報のずれなど様々な要素に分解して処理する。一端分解された情報は側頭葉と頭頂葉に向かう2つの主要な流れとなって統合され、側頭葉は主として形態の知覚、認知に関与する。そこで、形態を認知するときのニューロン・レベルの報処理を、形態の識別・記憶を必要とする学習課題遂行中のサルの側頭葉で調べてきた。その過程で側頭葉のニューロンが形態の物理的特性ではなく、「何」に見えるかによって活動を変えること、知覚・認知に関係すると思われる細胞の一部が記憶期間にも活動を続け、その認知内容の記憶に関与していることを示唆するデータが得られた。』 
 

そうした、視覚発達に促された脳の発達、そして、共認回路の獲得があったからこそ、極限状態の始原人類は圧倒的な自然外圧に対峙できた様に思います。
ところで、サル・人類が物が見えるのって、太陽が放射している電磁波のうち、人の目に見える光の領域を可視光線だけ。(紫外線とかガンマ線とかはみえない)私たちが目にする事が出来る「色」とは、この可視光線が反射して認識されたもの。つまり人の表情を読み取るにも、太陽の光が無ければみられない。サル時代に獲得した色覚(視覚)機能と共認機能を使って、自然を外圧注視したから 生き延びる事ができたのではないでしょうか。ってことは、意外と明るいうちに探索にでかけてたんじゃないかな?(肉食動物の多くは夜行性が多いから夜のほうが危険な感じがする、また人類が夜行性なら鼻が発達するのでは?)人類は共認機能を使って、仲間の表情と共に、自然を注視するために色覚を維持したのではないでしょうか 。

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