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パンデミック(=感染爆発)の危機

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インフルエンザの季節がいよいよやってきました。病院ではこの時期、ポスター等で予防を呼びかけていますね。皆さんも早めの予防と治療を心掛けて下さい 。さて、なぜ各医療機関や政府機関が、インフルエンザの予防管理にこんなにも気を遣っているか 🙄 皆さん御存知ですか?
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▼インフルエンザウイルスの構造模式図
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1つは、病気になると辛いから 😥 。インフルエンザになると40°C近く発熱し、頭痛、関節痛他、肺炎のような合併症を引き起こす原因にもなり、死亡する可能性もあります。個人の視点で捉えても予防管理には十分気をつける必要があります。
もう一つ、重要な理由。パンデミック(=感染爆発)を引き起こす可能性があるから。人類種として危機的状況になることが危惧されるのです。
1918年、アメリカシカゴを発症に「スペイン風邪(=インフルエンザ)」が大流行しました。死者5,000万人、感染者6億人。当時の世界人口は12億人程度であることから、世界人口の半数以上 が感染したことになります。(現在でも、日本の法律で5類感染症に指定されています。)
▼インフルエンザウイルスによる死亡者数%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E8%80%85%E6%95%B0.jpg
感染方法は、飛沫感染(=くしゃみ)。空気中に浮遊したウイルスを吸い込むことで感染します。また鳥が宿主の為、渡り鳥によって、瞬時に世界中に拡がる可能性もあるのです。
▼飛沫感染
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これに備える為、抗体を予防接種で創ります。このブログでも触れられていますがhttp://www.biological-j.net/blog/2007/01/000137.html [4]、人類(生物)が持つ免疫機能を利用し、病原体に対抗する抗体を創ることで備えるのです。
現代は、このように医療分野の進歩により、様々な病原体を克服できるようになってきましたが、予防接種や治療薬が存在しない生物進化の歴史では、どうやって克服してきたのでしょうか 🙄 ?
おそらく、人類を始めとする多くの生物種は、何度もパンデミックに見舞われているのです。その中で、免疫機能により抗体を獲得し、生き残った少数の個体が、次の世代を担うことで、種として適応進化してきたのでしょう。生物が進化出来たのは、免疫機能=抗体のおかげでもあるのです。
今、人類が持っている抗体は、何度もパンデミック(=感染爆発)を乗り越えてきた証でもあるんですね。
参考
パンデミックhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF [5]
インフルエンザhttp://influenza.elan.ne.jp/index.php [6]
ウイルスhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9 [7]
タニザキ>

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