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生殖限界まで達しなかったのはなんで?

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11月21日の「生き残っている原猿って?」のサリさんの投稿を読んで
マダガスカルの原猿が真猿に進化しなかった理由の
②生殖限界まで達せず、縄張闘争が激化しなかった
ってなんでだろう 🙄 と思って調べてみました。


そもそも、原猿が本能を超えた新しい機能(共感機能)の獲得をする前提として、外敵がいない樹上という第四の世界を獲得した原猿たちはどんどん繁殖 →縄張りが接触が発生 →負けザルたちが、縄張りを持つボスは怖いアンド飢えの状態 →でも死ぬ程まで飢えたり闘ったりしない→本能では対応できない状況→本能に変わる 共感機能を獲得 !→共認機能を元に真猿に進化ってことですよね。
それが、マダガスカルでは、現在も、全原猿類の3/4が生息している(とっても繁殖してる)にもかかわらず真猿類のサルは存在せず、原猿類のみ。その特徴を見ていくと、
マダガスカルの原猿の特徴 一つ目は、
世界最小の霊長類であるコビトキツネザル、インドリ、シファカ、キツネザル犬歯の無いアイアイ科や上顎切歯の無いメガラダピス科まで含まれていて30種類にものぼる原猿が存在し、今もなお、新種の発見がされている。
マダガスカルの原猿類の特徴、二つ目は、
昆虫食、葉食、新葉食、果実食、竹食、種子食といったあらゆる食性を占めているこの多様さは、マダガスカルの原猿類の祖先が古い起源を持つことを示している。
この二点、マダガスカル島原猿類の種類の多様さ、およびその食性の多様さは、マダガスカルに上陸した原猿類の前に広がっていた陸上生態系に占める哺乳類のニッチがほとんど空白であった=外敵がいなかったことで、食性を伸ばすことができたという事を示しているらしい。
ということは、まだ他の動物が進出しておらず、繁殖にてきした島の中で、原猿が増え続けて縄張りが接したら同類闘争が起こるのではないか?と、思いましたが、その、答えは
るいネット「同類闘争の安定化と衰弱の一般則」(四方氏) [1]に書かれていました。

>小島や小半島あるいは人類の繁殖によって分断され閉鎖された小地域では、この群れ=縄張りの流動性が小さくなり、いつも同じ敵集団とのニラミ合いという状態が、恒常化してゆきます。
通常、戦闘行為(肉弾戦)は一日or数日で決着がつきますが、同じ相手とのニラミ合いが長期化すると兵士たちに厭戦気分が拡がって肉弾戦を回避しようとする様になり、互いに威嚇し合うだけの形式化された闘争に変わってゆきます更に上記の如く閉鎖された小地域の様に、その様な状態が極めて長期に恒常化すると、遂にはニラミ合いさえ怪しくなり、同類闘争の圧力が極度に衰弱して、闘争を率いる首雄の存在理由も無くなって終います。

いくら大きいといっても閉鎖的な島では、群れの流動性は小さくなり、同じ相手とのニラミ合いが形式化して同類闘争圧力が衰弱してしまう!と、いうことが分かりました。それでは、負けサルたちが「本能では対応できない状況→本能に変わる共感機能を獲得」ってことにもならないし、共認機能を元に闘争集団になる必要もなかったわけですね。
だから、マダガスカルの原猿は同類圧力の衰弱から、とことん闘争忌避した結果「お互いの縄張りに触れない=食性を違えること」で、適応進化した事が、多種類の原猿を産み、狭い島の中で原猿のままで適応したのでしょうね。つまり
圧力から逃げていると進化しない。なんとなく転職していく人を思い出してしまうのは私だけでしょうか。外圧=内圧。外圧が高ければ高いほど適応進化するということが、マダガスカルの原猿を調べてわかりました。

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